無ナナ#7
ネクロマンサー撃退編。ナナとターゲットとの命のやり取りはどちらかというと作り物感があって惜しいという感じだったのだが、ラスト相手の真の姿をさらけ出す展開はなかなか良かった。「いい人」だったらナナが見逃すかも…というつぶやきも、こう、追い詰められて機械的に処理してた…というところからの人の心の割り切れなさも感じられ、こういうのも視聴後感でいろいろ考えさせられて良い。
まえせつ#6
妹ちゃんたちの大会応募と結果編。うーん、まだまだスッキリするって感じではないんだけど、この作品の方向性が見えてきたような気がするんで、その延長線ではよく作られてるんだなという風には思った。個人的には今回の主役は妹ちゃんの友人かなえだと思っていて、妹のまなつは割と盛大に踊る道化役って感じ。冷静に考えると、まなつは思い込み激しくて現実感がない。今回も応募するために撮影した動画を誰かに見てもらって評価されるってことをしてなかったし、お笑いの先輩である姉にもほとんど相談をしているように見えなかった。これは本当に大会で予選通過するためには必須だと思うんだが、見てもらうにしろそれは限られた友人であって、その友人にしたって人間関係を壊したくないだろうから当たり障りのないことをいうはず。
で、かなえは、もともと姉に懐いていたようだし、お笑いに関してはやる方より見る方だったはず。それが妹に誘われてコンビ組んだのはいいが、基本受け身であって今回の話の結末でも、おそらくそんなに漫才をやること自体には興味がないっぽい。でも、かなえはまなつとコンビを組んで振り回されても、それは今まで彼女がいい子ちゃんだったとか、受け身だったということを考えたら何もかもが新しく、いわゆる「生の実感を」掴んだんだろう。その新しい世界を覗かせてくれたからこそ、まなつが素っ頓狂であっても、なんとかして彼女にお返しをしなくちゃというのが見えるようで、そのへんのデビュー*1して脱皮する様子がなんとなく感じられて、光と影でいえば、影に光を当ててきたなっていうエピソードに思えた。
あと、なんやろ全体の構造を見たら、もしかしてこの作品、お笑いワナビーを増やすために敷居を低くしようとしてるんだろうか？と思ってしまった。なんつーか、吉本はゴールドラッシュでいう「ツルハシを売ってカネ儲けする」ポジション狙ってるんかなといった感じ。
神拾#7
洗濯屋を始めるにあたって、寄宿元に仁義を尽くすのと、開店準備の巻。正直中世的価値観というのを考えると、貴族の庇護を離れるってのはヘタすると険悪になる可能性があるのでハラハラしてた。物語の性格からするとみんないい人って設定なのだろうが、貴族としては最初は部下を助けてもらったからという恩はあるだろうが、主人公を抱えることでなんらかの利益を得るってほうが普通は重いはずなので、ではその利権はどうするかってのが最初に来るはず。まぁ今後とも懇意にするって流れだったし結論だったから…というかそういう話にしかならんでしょって感じだが…よかったが、ヘタに放置して貴族の対立相手がいたとしてそっちに流れてしまったら目も当てられないから、そりゃ必死にもなるわなという。
開店準備だが、なんか違和感ありまくり。魔法で建築できるんだったら全部やりゃええだろとも思うし、貴族の部下にやらせるのもなんかヘン。商人との利権関係を結ぶってとこまでやるんなら、普通建築作業はあの街の人を雇ったほうが…みたいにうじうじ考えてた。あと、ペンキ塗る必要ある？とか。結局作業を通じて会話させてるところを視聴者に見せるってことが目的だろうから、あんまりツッコんでも仕方のない話ではある。
あとこれは次回以降の展開次第だが、冒険者ギルドや貴族があんなにいい人描写しといて、商業ギルドは商売に関してしたたかって予感がするのはちょっとみたいな。
「優しい世界」の提示がテーマだろうからシナリオがもたもたするのは避けようがないんだけど、予定調和って結論が変わらないのならだらだらしないでそこは様式美は整えていろんな事例を見せてくれたほうがありがたい。
モリアニ#6
満を持してのシャーロック・ホームズの登場。前回予想してたホームズは権力の走狗か?というところは外してきた模様。まぁモリアーティの設定がアレンジきかせまくりなので、むしろそうこなくっちゃといった感じ。そうなるとホームズの動機がどういうあたりに設定されてるのが気になるが、別にそこにこだわらなくてもモリアーティーとの対立構造はすでに成立したのでどうでも構わないと言えばそんな感じ。
乗船タラップの片側が開けられていておっさんが騒ぐのはヘンだな？と思っていたのだが、ちゃんと後から納得いく説明があった。主役級が知略を尽くして戦うんだからそのへん抜かりがあるはずがないといったところ。
しかしなんだな、モリアーティーは全然記憶にないからあれでアリだとか思っていたけど、後ろ髪くくってんのがそうだとOP映像見てわかってはいたけど、ホームズはどうしてもジェレミー・ブレット(あーんど露口茂)の印象が強いんで、つくづく人間の先入観とは恐ろしいなと思った次第。
