無ナナ#10

 コピー先輩とは一時休戦、ナナのあずかり知らぬところで殺人が起こってしまう話。うーん、ストーリーの組み立てがマズいって可能性もあるんだが、過去話の強盗エピソードは単なる物取りではなく、ナナを孤立せることこそが目的みたいな予感がするし、殺人事件も委員会とやらがナナと別ルートで送り込んだ工作員の可能性もありそう。
 っつーかあと3話なのか。連載は続いているようだからアニメ版としての一つのケリはつけるんだろうけど物語としてはまだまだ続いていくだろうし、ただ、この殺人とピンチの切り抜けの繰り返しだとなぁ。グレイプニルの置いてけぼり感にはかなわないが、これもまたあんま読者との対話をしながらというよりは、我が道を突っ走るって印象が強いんで、続きが気にならないわけではないけどもぅいっかみたいな。OP映像のキャラの配置からするとナナがデレてナナグループが形成されて対立構造ができるかもだが、そうなったところで終わりだろうしな。

モリアニ#9

 ホームズが謎を解き明かして初戦は終わるの巻。正直ホームズがあんまり魅力的だと思えないのでちょっとつらい。下町の悪ガキを手下に使うって、そのガラの悪さからすると、前回家賃滞納で追い出されるとかそういう設定だったがそもそもよく最初に入居できたよな。謎は自分で解くからこそ面白いとか、なんかいいこと言わせてるようだが、そこに社会とのつながりは希薄で、これまた感情移入できる要素を減らしてるなって感じ。
 まぁ難しいところで、元ネタがホームズ善人モリアーティ悪人という構図だったから、ホームズをまるっきり悪人にしないまでも立場を逆転させたいのだろうし、下町の悪ガキとつるませてるのもモリアーティが孤児院出身ということに繋げてるんだろうしで、やはりそのへん今後の展開のためだろう。こう1クールの前半丸々モリアーティの貴族社会打倒のメッセージをブチ上げときながら、ホームズ登場以来なんか話がチンケになってきたなぁという感じなのだが、これもまた元ネタのホームズとモリアーティは別に国をどうこうするなんて一切念頭になくあくまで個人的な対立構造になっていたから、それに収斂させていきたいんだろうなという感じかな。別に歴史的にあの時代階級社会が動揺するようなことは起こってないから、あくまで視聴者がモリアーティに共感しやすいような背景設定をしたというべきもので、個人的にはスケール感が小さくなってがっかりだが、それ自体は別に悪いことでもなんでもない。
 今回の話も、轍云々は画面が見づらかったし、そもそもいつも指にはめてるはずの指輪をなんで犯行時に落としてたの?ってアラが目立つし、推理も通りいっぺんの後出しミステリだしで、出来もそんなに良くはなかった。モリアーティは自分たちの起こす事件の宣伝にホームズを利用するということだが、今まで見せられてきたホームズの推理力からするとその意図は早期に悟られてしまうだろうしで、そのときホームズどーすんの?って感じではある。わざとホームズを破滅型の人間という設定にしてるようだから、決してクレバーではない選択をさせることに違和感がないようにはしてるんだろうけど、ならなんで元ネタにホームズをわざわざ使ったのか?、別に原作に寄せなくてもあの当時の大英帝国を背景にオリジナルでストーリー組んでも良かったのでは?という結果にならないかちょっと心配ではある。

神拾#10

 蛙狩りの準備とおニューのスライムゲットの巻。休みかぁ。聖書で安息日が規定されてた西洋はともかく、日本は例えば奉公人は藪入り以外は盆暮れしか休みがなかったからなぁ。農家は農繁期と農閑期で様子が違ってるから週休という概念がないだろうし。っつーか、今回の話、開店してから何日目の話なんだろ?。店の繁盛っぷりからすると体感三日か四日ぐらいの感覚でいたんだが、従業員を雇う手間とか考えたら二週間ぐらいたっていてもおかしくないと今気づいた。
 あと数話で終わりかぁ。正直ダラーッとした感じで突き抜けたところもないし、それほど見どころがあるってわけでもない。ヌルいちゃぁヌルいんだが、本作はそこが魅力であって自分もあんま意識を尖らせて視聴しなくて良いところがええ感じなので、割と好きな作品ではあった。ただ、今やってるアニメでは熊よりは矛盾が少ない感じ。ちょっと前の作品でいえばシャチバトよりは性に合ってる感じ。

まえせつ#9

 スランプ回?。よくわからん。前回思いつめた相方の姿はあったからそういう流れになるのは見えていたんだけど、結局の所プロの現場を見て圧倒されて物怖じしてただけなのでは?という感じ。客にウケないのもボケやツッコミの技術というよりはネタ自体が客の方を向いてないからではという気がするし、ふりいくっに言わせてたさらなる高み以前に、そもそも高みに登ってないジャンと心のなかでツッコみを入れてしまった。
 これがスランプだったとして、結局の所次回に持ち越しのようだが、次のステージでちゃんと形になっているのか劇中劇に期待するしかない。客観的にネタが微妙なのに客にウケたという描写をするのでない限り自然に流れていくとは思うが、個人的にはもうトコロテン方式にとにかくスランプ展開を入れておきましょ、尺がないからスランプ脱出は一話かけたら十分だよねって心積もりがミエミエなので正直チョット萎える。ただ、今までのシナリオからすると、劇中劇の出来が悪いってことはなかったからあまり悪い予感はしないというか。
 っつーか、世の中の人々が「お笑い」に期待してることが予定調和なの?という感じ。安定性からの逸脱とか、漫才師の個性にではなく、一般的な期待からのズレが笑いを誘う本質と聞いたことがあるのだが。いやまぁ物語自体の構造がそうなっていないといけないってことは全然ないんだけど、今回のおさらいで盛んに言われてた、努力すりゃなんとかなるってそういう話でもないだろとは思うので。