グレイプニル#13

 結局最終決戦もなく内輪もめの構図に移行してEND。なんか不思議な感じ。フツーの物語だったら主人公周りで異変を起こして、トラブルシュートを通じて謎を解明し、全体の構造を示してそれと対決する流れになるのだが、これは逆。全体の構造から主要キャラ周辺の雑事に収束していくという。しかもメインキャラは最初のうちは半分以上隠れているという。メインヒロインが主人公の抱える問題から一番関与が少ない余所者ってのも考えてみたら凄い話ではある。最初に配置されていたサブキャラも、核心に近づいていくごとにパージされるのも不思議な感覚。物語はだいたいにして、できるだけ余分なものを切り詰めて主張を際立たせるものなので、シナリオの奇抜さのために最初配置されていたキャラが実は入りませんでした…というのも、個人的には意味わからんという気持ちが強い。もしかすると後から戻ってくるのかもしれんが、この最終回で転向していく太眉ちんちくりんのキャラが切り捨てられるのが不憫でならない。
 物語に込められてる要素、特に主人公とヒロインの運命共同体的関係性だとか、途中まどかあたりの打ち捨てられた人々の拠り所としての組織だとか、割と掘り下げて描写してると思うし、タブーに切れ込んでいく姿勢は評価できるんだが、なんつーか、個人的には構成がいまいちな感じ。終盤明らかになった主人公周辺の塾生の悲劇性、よく考えてみると宇宙人とかコインとかの必要性もしかして無いんじゃね?と思えてくるし、これが本筋なら直球勝負して構わないんじゃね?とすら思う。ただ、それだと凡百のドラマにしかならないから、構成を変則的にして、社会問題をいろいろ込めて時代性を重視してみましたということならばその意図わかりはするが、正直回りくどいだけで焦点がぼやけてるのではという気はした。
 全体的に悪くはないんだけど、こう絵面とかから漂ってくる只者でないような雰囲気の割には、なんか肩透かしの連続で終わってみればフツーの作品だったなという感じ。原作続いているようだから、連載が終了して全体を読み終わったらまた違ってくるのだろうけど、ただ、話数の位置からすると、まどかの組織こそがアニメスタッフが視聴者にみせたかったエピソードなのかなという気はする。

ヒナまつり ~#12

 これもふむふむのお供に。友人から勧められてたんだけど、結構良かった。扱う題材がヤクザ・ホームレスなど底辺層ズッポシで、あんまり汚いところは除外してるんだけど、対比としてはもう十分くらい十分な感じ。同じ浪花節なのだったら、歌舞伎町シャーロックよりよっぽどかねぇ。大きなテーマが噛み砕かれてそれらがドラマに凝縮されていて、その上コメディがこれ以上はないと言うほど深刻さを和らげていて密度というか、濃さを感じる。ヒナを回収するために呼ばれたのに遭難してたマオの話をどう回収するのかと思ったら、第1話とラストのサンドイッチ構造になっていたとは。
 空き缶拾いっていったって、アルミ缶もスチール缶も後期資本主義の申し子なんで、これは経済を一から考え直すというよりは、徹底的に近代資本主義の業の深さについて述べているんだが、まぁそのへんはあんまりツッコんでも仕方のないことかも。

ルフレふむふむ、もうちょっとで上位SR

 二枚どりできたかも。とはいえ、アニメほぼ3クール分なので、それなりにやりきった感はあった。もしかするとSPガールを組んでいたら取れてたのかな。まぁ今は待機中なので確定は数十分後といったところ。2000位以内はムリだったが、3000位以内は余裕なので下位SRフルマカなのはほぼ確定。