かぐ告2 ~#12

 都度感想は書かなかったのだが、実は毎週チェックしてた。まぁ前期同様面白かったという一言。#11でもう一山あったし、高校生じゃなくても、こう正しさが報われる展開なかなか胸に来るものはあったが、青臭いと言われたらそうかも。今期はあまり告らせたいという部分から離れてはいたが、その分ドラマとしての幅は大きく広がってた。まだまだ続くは、俺たちの戦いはこれからだENDなのか、それともまだ続編があるという示唆なのかはわからないが、そもそも話にケリを付けなければならないタイプのものでもなかろうし、そのへんはまぁ。

SAOアリス大戦 ~#12

 番組改編期なので感想は明日に回してもと思ったのだが、まぁ忘れないうちに。というかグレイプニルもシャチバトもあるからネタには困らんというか。というわけで、ふむふむのお供。今期コロナ禍で延期になってた変則2クールの後編が7月からおそらく放映本決まりだと思うんで、タイミング的にはちょうどよかった。
 #0での総集編は、前期のおさらいにちょうどよかった。主人公(男)が巻き込まれた世界は仮想現実世界でという設定重視なのでさらにありがたかったというか。仮想現実世界中の物語はまぁいわば客寄せパンダ的な役割だと思うんで、個人的にこの作品でのメインテーマはあくまで仮想現実世界のもたらす近未来的世界観だという気がするから、この配分は意図が見えるようでなかなか。
 ただ、前期を視聴してその整理が自分の中でなんらかの形になっているようで、このクール単体での判断が難しい。そのへんごっちゃにして述べたい。
 この作品の仮想現実世界の住人が、現実社会の人間と同じと繰り返されており、人工AIが自律型で人間の赤ん坊のように人格を後天的に形成するというところ、そういう仕組を用意して時間を加速させて一つの文明を作り上げてるという構造からしてアレなのだが、割と歴史的な経緯を踏まえているように見える。アリシゼーションシリーズ、全4クールあるとして、第1クールがやれ天職とか言われてて、自己決定権がないところからすると、これは前近代を表していて、第2クールがアドミニストレータを倒すまでに至ったところからすると、これはおそらく市民革命や脱宗教で近代化の段階、そして今日自分が視聴した第3クールはそれ以降の総力戦、対ファシズム、で、おそらく後期資本主義の歪みまで描いていると思う。ダークテリトリーが前者総力戦のあたり、アメリカ軍の関与での現実社会のコンフリクトが後者後期資本主義の歪みあたり。目ン玉くり抜いて支配体制からの脱却を高らかに歌い上げるのはかなり日本の政治的状況に対する批判要素が強くて、人類史を概観していくだけでなく、ミクロの視点、ネットの発展による未来への希望まで語るあたり、なかなかそれらを組み合わせるのは大変だとは思ったのだが、なるほどこれをさらにエンタメまでに仕立て上げるのはちょっと自分圧倒されるって感じで、なんか単純な感想書けそうもないって感じ。
 というわけで、感想もクソもなくって、単にいろんなシーンやエピソードを目の当たりにして、きっとこれは現実のこのことを言ってるんだろうなってのが結構めまぐるしく移り変わっていくんで、一つ一つはオモロイトピックだなと思ってる間に次のトピックって感じで、頭が追いついていかないってのが正直なところ。
 SAOを追っかけてると、これは物語的にこういう展開になるんだろうなってのがある程度予測できちゃうのがちょっとばかし残念なところ。悪役がこちら側と対置されるほどの重みを持たされなくて、おそらく打倒されるべき存在という立ち位置なのもおそらくそういう結末になると思う。ただ、両論併記の主張が最近はデタラメな論にも重みを与えてしまう残念な結果になってしまったので、世の中複雑だよって構造が信憑性を失ってると思うんで、こういう勧善懲悪的な関係性にするのも、ある意味時代の申し子のような気がしないでもない。
 ここまで社会構造を示してしまったら、第4クールに弾が残ってんの?、もしかして役者揃い踏みでドラマ路線まっしぐらなのかねと思わなくもないが、ただ、個人的に次クールが楽しみになってるのは確か。