ソードアート・オンライン Ⅱ 第21話

 バトルシーンの見どころがAパート、Bパートの二本立て。
 とはいえ、Bパートのは動きというより顔アップでの迫力演出で、本体はAパートだったけど。で、そういうのだけかと思ってたんだけど、どうもそれだけではないっぽい。ユウキの正体は?というのも一つの謎として伏線が張られてはいるんだけど、OP映像あたりからアスナとはなんらかの因縁がありそうで、そのへんは設定しだいだから手の内を広げてくれるまでは待っているしかない。
 それよりはやはり横のリーダーシップというのが描かれてるんじゃないかという気がした。ゲームのサーヴィスはおそらく月極めの定額課金スタイルと思われるが、湖畔の家を買うのに苦労したという話だから、未成年で自由になるカネがどうなの?というところはあるが、基本課金でアイテムを買うとかそういうシステムではなさそう。そんでもってゲーム内通貨での報酬に無頓着なところからすると、これはそういう現代世界の金融とは割と一線を画す社会になっていて、そのへんギスギスしないというのはまぁうまい設定ではある。
 が、結局のところ、仮想社会のデータにどれだけ意味があるの?というところはあるが、そういう現実に(権)力になるカネを介在させずに、各自の目的に意気投合して協力し合うという姿が描かれており、それがなんとも心地よい。おそらくBIが実現したらこのような形が一つの理想の姿だよってことだろうね。まぁBIなんて原資あってのカネ持ちの道楽みたいなもんだとは思うが。そういう、なんというか、仮想現実というまがいものではあるが、それを通じて新しい希望世界の一つを描いて見せるのはむしろネットゲームという題材を用いることの大いなるメリットだと思うし、これこそがこの作品の目指すべきところだったんだろうなと思うと、リアリティ抜きにして面白いと感じた。