ゼロクロ#8

 対立関係再燃の巻。結構思い切ったなという印象。個人的にアデルのキャラ造形や動かし方に感心しながら視聴してたので、こういう散らし方をしたのも落ち着いて考えたら本当に使い尽くしたなって感じ。
 まぁいろいろ考えさせられるんだけど、この物語の光と闇とが、こう単なる両極にある属性のバランス、つまり磁石のNSだとか電流のプラスマイナスというのを示唆しながらも、アデルに言わせてたように格差と捉えるというのも提示してきたわけで、まぁやっぱそうくるわなといったところ。結局の所格差を肯定した上での均衡なのか、そうではなくやはり上下関係でないもの同士の均衡なのかはまだまだ判断できない感じ。ちゃんと判断に必要な材料を与えてから考えさせる構成にはなっているんで、なかなか公平だと思う。っつーか、よくこういう構成、スポンサーだかプロデューサーだか知らないがよくオッケーしたなという感じ。語ってることは抽象度が高いんだけど、かといって机上の空論のように地に足がついていない感じはしない。

かぐ告1期

 なんか連続して一気見。実は#1だけは放映当時に視聴してたんだけど、コメディとしてよく出来ているのを確認して、これ別に急いで見る必要ないなと思って放置してた。数話視聴して、これ男のほうが主役のようにも見え、でもタイトルからすると男は添え物でかぐやが主人公なんだよな…と思っていた。でもまぁそのへん形式に拘らず、どっちが主人公って決める必要もないような気が。
 まぁメッセージ性はそれほどないんだろうなと思っていたのもあったから、視聴を後回しにしてたんだけど、大体においてそんな感じと思った。やはり第1話を視聴したときに感じたようにコメディとしてよくできているし、もちろんメロドラマとしても十分。セリフというか説明多めなんだけど、リズムはいいし言ってる内容別に注意深く聞き取ろうとしなくてもすべて頭に叩き込まれるんで、虚構推理のようなもどかしさはない。まぁよくできとるわ。
 しかしカネ持ちがいかにも貧乏人と同じ感性をもってるみたいな流れはちょっと違和感がある感じ。それ以外はさわやかな青春ドラマといった側面もあって原作に人気があるのも頷ける。ただ、その青春部分、おっさんの自分には精神がガリガリ削られる感じ。2期もおいおい追いかけるつもりではある。