防振り#6
うーん、とにかくいろいろ考えさせられる要素が多くて困った。いちおう頭の中で考えをまとめようとするんだけど、意識が色んな所に飛んで思うように形にならない。下手にまとめようとすると視聴直後の新鮮さを失ってしまうように感じるので、とにかく思いつくままだらだら書き殴ってみたい。
最初、ゲーム世界で家が持てるとあって、フーン、まぁ実体のない電子世界だから都合よく土地も資材もいらず手軽に用意できるよな…と思っていたのだが、これもしかすると現代でも本当はコスト最小限で持てるんじゃね?とか思ってた。今となっては贅沢言わなきゃ部屋を工場で安く生産してブロック工法でちゃちゃっと作れるのであって、それをあまり目指さないのはどちらかというと業界の雇用や利権を維持するためなんだよなとかぼんやり思ってた。東京で家賃が高いのも、アレは地価が高いだとか不動産業者がぼったくってるというのが大半で、住む機能でいえば今や地方では空き家対策とかいって都心部のワンルームよりもっと住環境の良い中古住宅が安く手に入るわけで、まぁなんて効率の良い搾取だことといった感じ。
で、主人公ペアがいざ住むに当たって、ギルドを結成し、仲間を集めて一緒に住むというあたりで、これ、シェアハウスっぽいなと思ったのだが、よくよく考えてみたらぜんぜん違う。シェアハウスの住人は住む場所を共有するだけで、各個人が生きる目的も違うし経済的に安く上げるだけの話で、仕切りのないマンションのようなもの。対してこの物語では基本的にイベント攻略という目的集団なのであって、むしろ住むという機能は各自オフラインで別個になってる。まだ学生寮に感覚が近いが、それより住もうと思えば一緒に住める営業所のようなものだろう。
ギルド結成のメンバー集めも面白い。いちおうイベント攻略が目的だが、カナデのように決してそれが目的でないメンバーも入ってる。で、バトル中心だからといって戦闘スキル優先じゃなくて、居心地の良さを重視するのも結構面白い。日本企業がメンバーシップ型と言われるが、一面でそれに近いものがある。決して目的遂行のために必要なスキルを持つもの「だけ」を集めた技能集団というものでもない。あと、今回参入の二人がストレングス極振りなのも、やたらメイプルに似てるという指摘が強調されているが、特定分野に特化したメンバーがお互いの特長を活かしながら、足りないスキルは補ってもらうというのは、もうこれは言うまでもなく分業体制そのものであって、近代社会の特徴である。とはいえ、社会的分業というのは遡れば、人類が農業革命を果たして食料の備蓄ができるようになるほど生産効率が上がってから以来のことではあるので、近代だけのものでもない。とはいえ貴族に生まれでもしなければ、大抵の庶民は農民として生きるための汎用的な知能や技能を習得しなければならなかったわけで、その象徴的なものとして今回学校の授業の描写があった。しかも生きるための具体的な知識というよりは、かなり抽象度の高い数学の授業。こんなものが大半の若者が通う高校という場で、基礎知識として全員に教え込まれるのだから分業というのとはちょっと遠い位置にある。とはいえ、数学の知識こそがゲームを構成するコンピュータ機器やプログラムの根本なのだから、この対比は、対照的に見えながらそれこそ本作においてはゲーム世界と相互相補的な関係にある。原作者本当にそこまで考えてこういう描写にしているのかどうかわかんないのだが、自分の目にはかなり象徴的なものとして映ってる。
で、ゲームユーザーは最初のステ振りで、汎用的な組み合わせにするか、それとも特定分野に特化するか最初っから選べるようになっているのが極めて現代的なのだ。まぁ人間生まれた瞬間に自分の能力を選べるわけでもなく、やはり学校などによって社会化の洗礼を受けて一般知識を得たその末に、このゲームでアバターにステ振りするのだから、やはり基礎知識の土台の上に立ってることは間違いないところではある。
しかしかなりの特定分野への特化を目指し、他の要素は切り捨てているからこそ、その捨てた分野は「必ず」他人に補って貰う必要がある。だからメンバーを増やさなければならないし、メンバー全員でのバランスを考えると、他のメンバーは、自分が持ってないスキルに関して突き抜けてくれなくては困るというのも自然な流れ。
しかしやっぱり面白いのはメイプルのメンバー選び。イベントクリアのために、グループのステータスをギリギリまでメンバー選びで調整するというのは、まぁカリカリにチューンナップするということなのだが、大抵のグループがそういうのを目指すのに対して、逆のアプローチになってる。一見イベントクリアに必要でない能力であっても、それはシステムの冗長性を高めたり保険になったりするわけで、集団の安定性につながったりする。一つの目的に特化してカスタマイズしすぎると、目的外使用にはパフォーマンスが著しく下がってしまうし、予想外のアクシデントに見舞われると対応できずに頓挫しかねない。なにより目的を達成してしまい、別のミッションに対応できないということになると、それは集団の解散を意味する。つまり永続性がない。ステータスの高さより気の合う仲間重視なのも、まぁそのとおりで、今回メイプルがまっさきに声をかけたメンバーも今までのエピソードで、人間として信頼できる条件をクリアしてることを既に描いている。まぁメイプル、期せずしてよい集団の作り方を知ってるなという感じだが、そうではなく、作者が理想的な集団とは…というのを視聴者に示すためにメイプルにそのようなリーダーとして組織づくりを代行させたというほうが正確だろう。
まぁそんなわけで、もう折り返し地点といってよいぐらいのタイミングだが、まだこの段階でもこの作品、やはり来たるべき社会についての提言らしきテーマが仕込んでいるとしか思えない。今までゲームを扱ったアニメ作品わんさかあったと思うが、なんでこの作品にこんなに社会的要素ばかり見出してしまうのか、自分でも不思議に思うぐらい。
あと、今期の作品でいうと、オーフェンがどちらかというとファンタジー小説や昔話風に見えて構造的にはゲームを連想してしまうのと、この作品が逆にゲームを舞台にしていながら社会的要素をどうしても連想してしまうのが、これまた逆の対比になってるように思われて、何やら可笑しい感じである。
プランダラ#6
リヒトーくん、人を助けるつもりがカウントを0にしてしまうの巻。といってもよく考えてみたら事故のようなもの。カウントがあと1しかないのに、今まで成功したことのないことに挑戦していたし、リヒトーが止めなきゃ間違いなく死刑にされていたわけで、まぁこれは今回のクライマックスでアビス送りにされる描写をどうしても提示したくって、しかもアビス送りは死ぬことではないらしいということを示すのも兼ねてる。まぁアビス送りの詳細はまだまだ秘密ってとこなんだが、カイジなんかのように人生上の罰ゲーム的な予感はする。
しかし数字のカウント、よくわからん、ジェイル君の数字が多いのも、アレ、結局カウント上げるのが容易い条件だからそうなってると考えたほうがしっくりくる。今回のアビス送りのねーちゃんも、夢を叶えるというその夢のハードルを下げたら良かったのではという感じ。まさかご禁制の空を飛ぶこと限定だってことはあるまいと思うんだが、まぁそれもよくわからんところではある。
しかしリヒトーのカウント条件の失恋云々も、陽菜ちゃんが追っかけてきていい雰囲気になってるところを見ると、失恋ではなく、女の子を泣かすとかそんなので減っていそう。
そろそろ折り返し地点かと思ってしょぼカレ確認してみたら全24話。そらおと中期シリーズだったから、まぁそんなもんかな。まだまだ伏線を張る段階で、そうそう物語が大きく動くわけでもないらしい。次はお遊び回っぽいし。しかし、これこそ旅先でヒロインに惚れながら人助けって、寅さんそのまんまだな。本家本元の寅さんの方は日本の高度経済成長期とともに歩んできてたわけだが、アレなんか個人分断化が進む中、置いてけぼりにされがちな人情を懐かしんでいたような感じだが、今の日本、明らかに衰退期なんで、そんな時代背景の中、寅さんクローンのテキストが氾濫していくの、ホント後ろ向きなセンチメンタリズムの流行期なんだろうか。
リンドリ、七連戦終了。
昨日も述べた通り、メンテ前のタッグマッチは報酬が金星ではないので扱い自体軽いのだが、出場選手が豪華なんでそれなりに注目を集めたっぽい。
鈴森も嫌いではないのだが、やはりここはゆきめちゃんについた。
あとは銀星を交換するわけだが、ガチャチケはともかく、銀星交換レスラーもう殆どプレボに四枚あるか、★4として戦力化済みだったりする。なので、コーチを取ったり、残りの銀星は全部絆プラス、絆ファイナルでもよいのだが、これも前述の通り、サ終までだともう足りてると思う。
さて、メンテ後のイベントだが、億強豪&名声pt達成報酬のいつものやつ。達成報酬は一部除いてバレンタイン季節限定モノだったのだが、四枚もらえてびっくり。が、かなり昔のカードもあるんで、それプレボから出していちいち育成してたら枠があっという間に埋まりそう。