はてな#5

 妹ちゃん、まだ学校行けずの巻。いちおう学校での人間関係の調整は済んだから、今度は家庭内の問題になってるのかね。
 いちおうアーティファクトの回収に向けて第一歩を踏み出すって流れだが、アーティファクト、科学技術のようにそれが人間社会に役立つものとして開発されながら、結局の所カネ持ちの利益のために悪用されて結果的に多くの人間を不幸にしているという諸々のものの記号だと思うんで、この作品のように一般論として語るために具体的なものを示さず抽象化しておとぎ話に仕立て上げるのは実は大人向けでも有効なアプローチだと思うんだけど、なんかどこか幼稚なものを感じてしまってもったいない気がする。もちろんこの作品が成長モノでもあるだろうから、最初っからシリアスに描写するわけにもいかないだろうし、そういうメッセージ性を全面に押し出すと客を逃がすってことにもなるんで、そのへんバランスを考えてのことだとはわかってるんだけどね。
 今回ちょっと面白かったのは、ヒロインズと母親との通信の場面。やはりアーティファクトを利用して、木偶ではあるが母親の実体を再現させてみせて、そこで親子の感動の対面を果たしたところ。再現度が高ければ今回の話のように本当にアレを母親同様の存在だと認識して甘えられるものかどうかはわかんないが、まぁ子供のことだし十分ありえることなのかもしれないなとは思った。少なくともテレビ電話のような形態だったらあんなことはフツーおこらないわけで、そこらへん現代的というか近未来的のような感じ。そこに本物の実在を必要とするのか、それとも再現度が高ければそこに魂の存在を仮託できるものなのか、ちょっとばかし考えてみるとなかなかにして哲学的な問題ではある。
 今まで視聴してきて、真が提示したテーマ「人を幸せ(笑顔)にするための」奇術なり技術(アーティファクト)なりの要素が何がしら毎回含まれているようで、そのへんは結構感心させられる。

ネコぱら#5

 うーん、今回の話、子ネコのカカオがお手伝いをするうちに迷子になって、人間の子供に助けられて無事お家に帰るって他愛のない話なんだけど、こう結構考えさせられることがあって二度見してしまった。
 この作品、元がエロ同人だったから、ショコラとバニラなどネコたちは、いわば性欲のハケ口として人間にとって都合の良い存在がスタート地点だったと思うのだが、さすがにアニメ版ではそういうことはないだろう。ただ、アニメ化するにあたって、物語的に人間とネコとの関係性を再設定しなければならず、当然テキストスタッフも十分に練り込んだ上で提示しているはずで、それがどういうものなのかは実は初回から気になっていた。
 今回の話の中でピンときたのが、カカオを助けた少女ちよの幼年時代、おばあちゃんの家にいたネコのあり方で、あれで自分は夏目漱石坊ちゃんの清を連想してしまったのだ。「坊っちゃん」のなかで清は主人公をたいそう可愛がるのだが、ちよとおばあちゃんちにいたネコの関係はそれに近かったんじゃないかという。で、なぜおばあちゃんちのネコがちよを可愛がったのかといえば、おそらくちょうど水無月兄妹がショコラたちを可愛がっているように、おばあちゃんちのネコも引き取られた当初は可愛がってもらい、その家に懐き、自然とちよに優しく接するようになっていたのでは?と想像してしまう。小説坊っちゃんの清のモデルはいろいろ解説されてはいるんだけど、明治時代(当然明治以前の時代も)では下女という存在は別に珍しいものではなかったようだし、なら清は大抵貧農の子供が食い扶持減らしのために奉公に出されていた時代の一人だったのでは?と考えると、ちょうど食うに困って捨てられたネコというあり方と奇妙に一致する。
 なので、この物語中のネコが、人間の姿をしたネコならまぁフツーに猫の擬人化なのだが、そうではなく、ネコという名の人間なのだったら、この物語世界はゆるふわに見えてその実強烈な階級社会を描写してるんじゃね?ということになる。だからといって水無月兄妹がネコたちに差別意識を持ってるようには見えないし、人間と接するようにネコたちを子育てしてるって感じだし、実際にネコたちは人間の姿をしていてもその生態はネコに似せてある。ただ、他の人間キャラはネコはやはり人間とは別の存在とみなしているし、そう考えてみるとネコが外出するときは資格が必要で、その免許として鈴をつけさせられているというのは、ネコが実はネコでなく人間であると考えると、アレはNSがユダヤ人にダビデの星をつけさせて、ドイツ人と区別したというのを連想してしまってどうにも割り切れない気分になる。で、種が違うんだから結婚はできないんだけど、元がエロ同人なのでやろうと思えばやることはやれるんだよね…と考えると、これまた微妙な気分にさせられる。だから構造としてなかなか罪深いし、逆に罪深いからこそ深く考えさせられる。夏目漱石が近代的自我を小説という手段で表現してたわけだが、彼が清という下女の存在を、貧困(もしくは女)故に自己決定権がなく、そのような存在が奉公先の子供に深い愛情を注ぐ姿をわざわざ小説で際立たせていたというのも今にして思えば若い頃は全然わかってなかったなという。
 そして今の日本を振り返ってみると、戦後一旦は高度経済成長を果たしてどのような国民も基本的人権があり、人間として最低限の生活を送れ、一人の人格として尊重されるという状態をかなりの次元で達成できたと思うんだけど、今や政府による格差拡大政策が取られ、貧困層になればそれでも労働者としては一人前として扱われながらも貧困故に権利が保証されず、そういう家の子供に生まれてしまえば一生這い上がることもないし人としての幸せも一度も味わえないそういう時代がもう目前に迫ってんのかねぇという気がしてる。なので、貧困層に生まれてしまったらいっそのことこの物語のように理解のあるカネ持ちに拾ってもらって育ててもらうほうが三等国民という身分が創設されでもしてそのような身分であってもそのほうが幸せだということになりはしないかとか、ちょっと自分で想像しても空恐ろしい未来が見えるような気がしてなにやら不安な気持ちにもなる。
 まぁ上記は全部自分が勝手に妄想したことであって、テキストスタッフはそういうことを描写してるとも思えないんだけど、それにしても冒頭の通り、人間とネコとの関係性を考え直し、そして人間とネコとは決して対等の存在ではないことだけは明らかなんで、あんまりこの作品のゆるふわな雰囲気に呑まれてしまってもいかんよなぁと思った次第。


 で、口直しにED映像からお気に入りの場面を
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 時雨がアルバムを開いて一番最初のところだが、おそらくアズキが引き取られた当初の情景。時雨は優しく接しようとするんだけど、引き取られたばかりのアズキは警戒心が解けてない。手前は嫌がってるからやめろと止めている兄の手だと思う。(それでも写真は撮る)


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 次の瞬間にはもうお姉ちゃんとしてしっかり馴染んでる姿が見られるので安心する。まぁ感動ポルノと言われたらそうなんだけど、人間の子育てと考えたとしてもネコたちは拾われた子なんで、そのへんやっぱ違うものはある。生みの親より育ての親なんだが、今の所物語でもネコたちの生みの親はしっかり排除されてるのがいかにもって感じではある。

リンドリ、イベント開始

 メンテ終了して直後からイベントが開始されるのだが、このイベントの形式、キャラをマッチングさせ、ユーザーはどちらかの陣営についてレイドボスを倒して得られるptの合計数を競うもの。ユーザーはレイドボスを倒して得られるptの合計でランキング勝負をし、それによって金星報酬を得るのと同時に、各ボスを倒して銀星報酬も得られる。まぁどちらかのタニマチになってキャラが勝つまで応援するわけだが、どちらの陣営が勝つかどうかはユーザーの報酬とは関係がなく、その勝ったキャラの出番が増える程度のことなので、個人的にはどうでもよかったりする。対戦で負けたキャラは確かに次の試合が組まれる可能性が低くはなるが、所属している陣営だとかその時その時の状況で、シナリオストーリー上の出番がそれほど減らないキャラもいるし、勝ったキャラでも次の試合が組まれるまで時間がかかったり、所属する陣営自体がマイナーだったりするとストーリー上の出番は増えなかったりする。
 さて、どうやらこういう対戦形式のイベントは今回が最終の模様。マッチングは次の通り。
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 まぁ既に昨日開始した試合は終わっているわけだが、この試合で最新カードのカンちゃんがいる。自分プレボに三枚あるので出そうと思っていたのだが、実はこの手のイベントで設定される特攻効果がなんとないという。
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 さて、キラー効果は試合に出るキャラの最新カードが設定されるわけだが、ここ最近恒常的に設定されている三人娘のキラー効果が表示されてるステータスの四倍と凶悪なので、大抵一撃で倒すことができる。
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 相手HPが500万なのに、こちらの攻撃力は600万超。これが昨日は相手HP600万でこちら575万だったから、実際に発揮される攻撃力の振り幅でも最低値の5%が必ず上乗せされるため、一確で倒すことができた。
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 せっかくだからブリュンヒルデと霧島の★4を作成。ただ、★4にしてLv70にはしても絆Maxにもしておらず、もちろん絆ファイナルも喰わせてない。なので数値はまだここから32%も上昇する余裕があるが、そこまでしなくても一確できるのでエリアを走って自然に絆が増えるにまかせてる。ちなみに昨日の対戦、自分負けてる方のカンちゃんについたのだが、相手の一ノ瀬のカードを持っていた。のだが、おすすめ編成を利用してもデッキに入らないのはかなり寂しい。キラー効果が無いのが原因だろうが、いちおうシナリオ上は一ノ瀬の引退試合なのだから、花を持たせてやれよと思わなくもない。
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 さて、メンテ前に予想していた通り、ゆきめちゃんちゃんと報酬に入ってた。これで★4にできる。カンちゃんも報酬に入っているが、初日は金星を持っているはずもなく、キラー効果がないので勝敗に交換所のカードが寄与することは全然ないという。ただ、欲しい人にとっては、金星さえ確保していればガチャに頼らず確実に入手できるのがメリットになる。現に自分にとってもゆきめちゃんのカードがそういう立ち位置。ちなみに今回は特別なのか、金星も銀星も交換可能なレスラーはイベントで対戦が組まれているキャラクターだけになってる。
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 さて、もう一つの予想というよりは願望だったのだが、さすがに全部のカードが交換時に自由に選択できるようになってはいなかった。その代わりなのか、前に交換上限100枚だったガチャチケが300枚にパワーアップ。全レスラーカードが150枚ほどだったと思うので、全部使えばかなりの確率であと一枚で★4のカードのラストが引けそうな感じ。まぁ最後の対戦形式なのでお気に入りのレスラー陣営について、存分に叩いて銀星たくさん稼いでくださいってなもんだろう。