メタ台詞てんこ盛り。
決戦前のインターミッションで説明と、イヴェントの狂騒。この作戦の準備段階で思ってたことなんだけど、よく遅筆の作家を使ったなという感じ。お役所仕事メインだったら、むしろあかほりのような、手っ取り早くウケのよい要素を組み込んでチャッチャと売れる作品を作れる作家を連れてきたら良いのにとずっと思ってた。というか、自分、周囲があかほり作品は薄っぺらいという評判を見続けていたので、サクラ大戦などの彼の作品はずっと目にしてない。評価するためにも一本ぐらい見とくべきだったのだが、ついぞその機会は訪れなかったという。で、最近目にしたのが、サクラ大戦の新作が中国資本で出るという話。ネットで当時プレイしていたと思われる層が感慨深くニュースを取り上げているのを見ると、そんなに悪いものでもなかったのかなという気がしてる。結局作品を良いものにしようとしてシナリオを凝ってみたところで、売れるか売れないかは読者の思考レヴェルや流行を含めた趣味趣向によるところが多く、深みのある作品を世に出したところで本当にそれが売れるのかは運によるとしか言えないし、実際に凝ったテキストがそんなに売れているとも思えないんだよな。こだわって深みのある作品を作るにせよ、結局の所その素材はそれまで世の中に出た要素を拝借するわけであって、本当に全く新しいものを作ることは困難だし、仮にそれに近いものが作れたとしても、既成の概念で理解できないものはその新しさを世の中が理解できることが少ないわけで、まぁバランス問題とも言える。
で、この話の流れだと、作家というものは常に良いものを送り出そうとしてこんなに苦労しているんですよというのを示す目的があるのだろう。特に出版側の編集が、売れるための要素を見つけるためにマーケットリサーチをしてないはずがなく、だから作家と作品を作り上げる際も、読者に受けるためにはどの売れる要素をどのくらい入れるべきか、検討会議やそれに近い助言をやってるはずで、しかし、そのいかにも読者をその売れる要素で釣るなんて現場を見せるわけにもいかないからこそ、こういう話になっているんだと思うわな。で、実際にこのような事態が起こるとして、締切を切って、その締切ギリギリにならないとアイデアが出ない作家を使うのは、それこそ現実社会に被害が出て、製品がなるべく早く出ないと被害が拡大して目も当てられなくなるという状況ではありえないことだとしか思えない。なら手っ取り早く組み上げられる作家を連れてきなよというしかない。なので、今回あの内閣府のひとが酔ってくだ巻いてたのはそりゃアンタの組織設計のせいだよとしかおもわないわけで。
たゞ、面白いのは、そういう雑に要素を組み立てゝも実際に売れたのがあかほりであるし、では広江礼威はブラクラではおそらくそういう手法を取らずに凝った作品を作り上げてそれなりに売れたから、言うことにはなにがしかの説得性はあるんだよな。まぁ自分は実際のところ、広江が締め切りを必ず守る作家なのか、締切破りの常連なのかは知らないわけなんだが。
というわけで、とにかく準備はなり、これからアルタイルに仕掛けるコラボがどういうふうになるのか…というのと、それを秘してこの物語がどのように展開するのか視聴者にも秘するという、まぁどこまでもメタ構造だわなという感じではあるが、突き抜けているだけに面白いとは思っている。前夜祭も期待感や躍動感も表現されていて、これから始まる戦いの幕開けとして十分といったところ。
メテオラさん、大人の骨格で幼児体型っていうんじゃなくて、幼児そのものゝ体型って感じだったな。ちょっと意外。中二病のオトナなのではなくて、中二病のちうがくにねんせいといったところか。