メルヘン・メドヘン 第7話

 イワンのばかってそういやどういう話だったっけとggってみたら驚愕。
 ロシア校との戦い前夜の巻。イワンのばかのあらすじを読んでしまったら、今回のロシア校の面々に仮託されている「ばか」とイワンの「ばか」とは全然意味合いが違っているのだが、まぁこれはこれで物語の主要テーマの一つを扱っているとは言えるのでそのへんは固いこと言いっこなしってところかもね。今回の話では正直であることがテーマなので、これは義理のたてあいって意味合いが強い。さすがに前回からの展開でロシア校に負けるということはありえないのだが、これは相手に与えるものが多いほうがより多くのものを得るって構造になっている。相手のものを奪おうとして、暫定的に奪いもし、それを許されたロシア校が勝利するってことはない。なので試合の結果は蛇足であって正直次回バトルシーンに時間が割かれるのだとしたら、その必要はないのになぁぐらいには思う。
 しかしイワンのばかで、イワンと対極にある三つの欲というか要素がもう今この瞬間の腐敗した日本の政財官界に対応していてビックリした。さすがにこの作品がイワンのばかの知識がある視聴者(読者)層に向けて、現代日本の病に思いを至らせるのが目的でこういう話にしたとはとても思えないのだが。しかしユーミリア・カザンが前回の話ではどうやら中央アジアあたりの戦乱の国出身という描き方ではあったが、酒呑童子の原書遣いと日本文化に近く、好物が焼き肉だから、巧妙にそのメタファーであることを避けてはいるけど、フツーに考えて韓国を意識したキャラクターだよね。現実の(国際)政治的な背景を織り込んでいるふうに見えなくもないような構造である以上、すべての可能性は否定されるべきものでもないんだよなぁ。