ホイールの下ごしらえ。

 どうにもPulsiumが気になっていて、機会があれば乗ってやろうという思いが強くなってる。まぁ取り出してやれば済む話なんではあるが、なかなか踏ん切りはつかない。



 さて、どうしても気になっているのが完成車のコレについているホイール。SHIMANOのRS010で、いわゆる鉄下駄。あんまり評判は良くなくてこれを換えたいというのが強い願い。で、検討していたのが同価格帯のXeliusに付属でついているAksium。重いことは変わりがないのだが、このホイールの評判が、持って重いのに走ると軽いというもの。しかも丈夫だという。
 せっかくのRS010なので、これで乗ってから換えたいとも思うのだが正直オークションで売っぱらいたいところでもある。いちおうこのRS010、カラーは車体色の赤黒と揃えてあるからありがたみはそれほどでもないにしろ限定品扱い。
 で、Aksiumなのだが、わざわざ買うこともなく、安い折に買ってあったやつがある。
Mavic Aksium Race 届く。 - カタログ落ち
 まぁこんなときのために買ってあったわけであるが、これをPulsiumに装着するときにやっておきたいことがあって、その作業をやった。




 腐っているわけでもなく。とはいえ、前にBMC SL-01に取り付けていたフルクラレー1は確認するとスポークにサビが浮いてた。サビ自体は走行性能に影響しないだろうが気分は良いものではない。というかホイールも腐るんだと。




 ホイールに標準で嵌めてあるリムテープ。今回はこの部分をVeloplugに置き換えようというもの。



 さて、Veloplugなのだが、発表当時は話題にもなり、ホイール外周部の軽量化にも寄与するということで割と試した人は多かった記憶があるが、そういやそれ以降パッとしない。シマノでも似たようなものが完組ホイールについていて、それがパンク続出でスグに普通にリムテープに戻ったというのは記憶にある。
 で、検索してみると、やっぱり不具合報告がネットで引っ掛かる。割とスポーク取り付けのためのリムホールの穴とVeloplugの穴の相性だとか劣化だとかそれなり。結局手間を考えると少々の軽量化より普通のリムテープで構わないということのようだ。
 で、自分がずっとやってみたいと思っていたのは、Voloplugとリムテープの併用。リムテープは長期間使っていると、ロードでは特に高圧なため、チューブに押し付けられてリムテープがリムホールで変形し、リムホールのエッヂの部分でパンクを起こすというもの。なので、定期的に取り替える必要があるのだ。
 自分はこの取替の手間をなくして、完組の上位にあるゾンダやアルテグラ以上のモデルのように半永久的にリムテープの交換なしに使えるようにしたいと思っていた。すなわち、リムテープの変形をVeloplugで抑えれば良いんじゃね?というのが主旨。




 これが今回の必殺兵器である3M 仮固定用テープ 8898 18mmx55M。先日ネットを徘徊している際にこれをリムテープ替わりにするという記事を見つけてしまった。もとは非対応のホイールをチューブレスにするために使われているらしい。ビニールテープよりは硬いのだが、昔一世を風靡したミシュランの緑よりはるかに軟らかい。もちろん薄い。粘着力があるが、ビニールテープのようにベタベタしないのでやり直しや交換が容易。が、薄いので定期的な交換が必要で、強度を考えると二重にする人が多いようだ。それでもリムテープよりコストパフォーマンスに優れ、ホイール外周部の軽量化にも寄与。自分の場合はチューブレス化する予定はないので、クリンチャー前提で使うし、そうなるとチューブレスに必要な気密性は考えなくてもよく、強度に関してはVeloplugに担当させるので二重巻にする必要もないと考えた。




 Veloplug赤と黄。リムホールの大小で使い分ける。穴が大きいのには黄色、小さいのには赤を使う。これも以前買っておいたもの。今では国内通販で安く買える*1が、昔は国内在庫をしているところが少なくて、在庫があるところは高かった印象がある。自分はこれを海外通販で購入した。赤もjarで買いたかったのだがなかったのでbagで数袋購入した。まぁそんなに数必要なものではないと思うので欲しいときに都度購入したので構わないと思う。





 外したリムテープの重量は20㌘。リムが軽量タイプでもアルミなら400㌘以上だし、チューブも軽量なのを使わなければ100㌘ぐらい。タイヤも200〜300㌘超まであると考えるとこの20㌘の影響は微々たるものだとは思う。





 Veloplug黄、20個でこの重さ。二個足すことで4㌘表記になったから、3.6/22で、一個あたり大体0.16㌘だと思う。





 リムホールの画像。エッヂがさゝくれだっているので面取りでもしたほうが良いのだろうがどうせVeloplugを嵌めるので放置。




 黄色を嵌めてみると、奥まで刺さってくれない。Veloplugの傘の部分が土手に引っ掛かり、それで浮いた状態になるのだ。手で押さえても浮いてくる。パンクのことを考えたらこれでも構わないのだが、おそらくこの状態だとタイヤを嵌めるのに苦労しそう。なので、赤を試すことにした。





 これも若干Veloplugの傘が土手に引っ掛かるが、大体底に収まる。問題はリムホールが底の幅目一杯に開けてあるのでそれを防ぎゝれるかというところなんだが、リムテープ代わりのものを嵌めるしそのへんは大丈夫だと信じたい。




 赤の重量。これは六個足すことで4㌘表示になったから、一個あたり約0.14㌘になる。




 これをリムホールに全て嵌めていく。黄色のときは外れることがなかったのだが、これはそういうわけにはいかなかった。リアホイールはそれでもマシだったのだが、フロントホイールは下を向いた部分はポロポロ落ちる。なので、数個嵌めてはテープを貼りを繰り返すことにした。




 テープの貼り始めはバルブホール付近から、バルブホールを覆うようにする。貼り終わりもバルブホールを覆うようにして、その部分で二重になるようにする。テープを貼るのは引っ張りながら。硬いとはいえ若干は伸縮性があり、それほど皺を作らずに貼れる。テープの貼り直しをすると、画像のようにくっついてしまうが、またテープを貼るときに左右にそれほどズレてなければ大抵は同じ位置になるので、それほど大変なことにはならない。粘着性もほどほどだからテープにくっついたVeloplugを剥がすのも容易。





 前後ともVeloplugとテープを貼り終わる。





 このまゝだとバルブホールが埋まったまゝなので、貫通式を行う。あるサイトだと、このテープ、縦に裂けやすいらしく、刃物はなるべく使わないほうがよいとのこと。そのサイトで推奨されていたハンダゴテゞ空ける。





 バルブホール部の穴あけ完成。ほんの一瞬で終わる。バルブホールの縁をなぞるだけでキレイな円形に仕上がるので技術も必要ない。


 これでホイールの下ごしらえ終了。あとはタイヤとチューブを嵌めるだけ。Veloplugの分だけタイヤは嵌めにくゝなっているのだと思うが、タイヤの嵌めやすいMavicなのでなんとかなるだろう。使うタイヤの太さは28Cを予定している。この前SR600にはめようとして無理だったウルトラスポーツを流用するつもりではある。タイヤは前にコンチの4seasonだとか、シュヴァルベのアルトレモZXの28Cを買ってあるはずなのだが、SR600に28Cをはめようとしたときに探したのだが見当たらなかった。それらだと一本300㌘以下だったと思うのでさらなる軽量化が可能だと思う。まぁPulsiumに期待しているのは走りの軽さではなくて絶対的な乗り心地の向上なので、軽量化の優先度は低い。
 せっかく下ごしらえしても乗らなきゃな。とはいえ乗ったところで、この下ごしらえの効果は比較対象がないのでなんとも言えない。耐久性については長期使用でないとわかんないだろうし。

*1:それでも1400〜1800円/72個だから、リムテープよりはるかに高い。