恋と嘘 第8話

 普通女の子がサイズ測るんだったら、別の部屋に行くよね?。
 今回も楽しめた。仁坂の説得のされ方も自然だし、なによりクライマックスの激情。まさか好きとは何か問いかけてくるとは思わなかった。感情を言語化するというのは実は難しくて、前に述べた、恋だとか愛というのは感情のようにみえて実は状態とかそんなのだから割と簡単に言語化ができる。が、感情というのは今回高崎がいみじくも示したとおり、どういうときにそういう感情を引き起こすかという例を挙げ、その共通点である(から察せよという)ことを示すことしかできなくて、この提示は面白い。高崎が次々と挙げた出来事が主人公と共有されているという描写はほとんどなかったから、これはおそらく高崎を通じて「好きとはこういうときに発生する感情でしょ?」と原作者が読者(視聴者)に同意を求めるものになっている。
 で、主人公が好きとはどういうことか?と最初に言っているのは、こりゃ天然というか、思わず口を出たということだろうが、高崎の返事としての好きって何?というのは不安の表出であって、まぁいうなれば手練手管の一つ。といっても騙すだとかそういうのというよりは、必死になっているがゆえの半分自覚的半分無自覚って感じのように見える。高崎にも政府通知がいずれ来るのであり、別にそいつと天秤にかけてもよさそうなものだが、それだけ真剣(なお年頃)だということか。実は高崎に政府通知が来ていてそいつと結婚するのがいやで主人公にモーションをかけているってことかもしれないが、現段階ではそのラインは伏線としても示されてないように思えるのでなんとも。
 下品な言い方で申し訳ないが、頭と下半身の掴み方がうまいとしか。序盤中盤終盤でいえば、これで中盤は終わりなんだと思うとなかなか惜しいものがある。