異世界食堂 第2話

 七日に一度というのは、あの洋食屋は異世界の住人を相手にするのがそうなのか、それともいろいろな異世界の七日に一度が洋食屋の一週間にランダムに詰め込まれるのか?。
 うーん、よくわからんのは前回視聴したのと同様。とりあえず、異世界のキャラをクローズアップしてそのドラマに料理を一品添えるという形で、それはやはり深夜食堂などの既存の作品と変わりがない。よくわからんのはその異世界のキャラは初めて洋食屋を訪れて初めてその一品を口にするという形をとっているのだが、ファンタジー世界からキャラをとってこなくても、別に外国人を据えたのでよいのではないか?というもの。まぁなろう小説の動機にケチをつけても仕方がなくて、単に作者がそうしたかったからで構わないといっちゃぁそうなのだが、背景を作りこめば外国人のほうがよっぽど深みのあるテキストにできる。
 まぁファンタジー世界の怪物を食材にするというのも微妙なところで、例えばオークを食材にしてその味がまるで豚のようなものと言われてもだから何?といったところだし、そこは視聴者になじみの深い料理を出して共感を得つゝ、それをファンタジー世界のキャラに食わせて「どうだ、うまいだろ」というのはなるほど視聴者に再評価させる作業を通じて親近感を高めるって効果はある。が、個人的にはそれだけの話であって、何か特筆すべきものがあるとは現段階では思えないってところ。視聴して不快になるわけでもないし、上記洋食の再評価っていう点ではそれをする必要性は感じないけど、食欲をそゝって機会があれば自炊するなり外食なり食ってみるかぐらいの効果はあるんだろうなというぐらい。
 となるとアニメ化に際してどういう評価がされてそれに至ったのか?というところが不思議なぐらい。日本人相手のドラマでもなく、洋食に馴染みのない外国人に食わせてというものでもない以上、逆にリアリティから遠ざかることに意味がある(生々しさを避ける)という動機が少しはあるんだろうなとは思う。あとは前回・今回を視聴した限りではあの洋食屋は癒しの場という設定なんだろうなというぐらいかな。ヘンな話、なろう小説にありがちな、主人公の異世界転生モノにありがちな、近代以降の知識を中世以前のテクノロジーという設定のファンタジー世界に持ち込んで主人公の俺ツエーの変則版といえなくもないが、そこには技術の上下関係というよりは文化の差異(今回の水が無料ってのは世界的に地域差がある)程度のものしか感じられないので、その分良心的といえなくもないかなといったところ。