ばくおん!! 第2話

 主人公ではなくて金髪ツンデレ東山奈央なんだな。
 ろんぐらいだぁすをやはり引き合いに出してしまうのだが、あちらは自転車で女子大生、こちらはオートバイで女子高生で、どう考えてもろんぐ〜にくらべてリアリティない。ネタもオッサン向けでどう考えてもバイク趣味に新規参入者を引きずり込むようなものでもないな。要するに内輪受け上等!といったところ。刀1100はともかく刀400も刀250も中古車市場に数出ないし、ちょっと目指すものが内輪受けだとするとわざわざ少ない漁場を選んでる感じ。個人的にはワルはチキンレースで度胸試しも刀羨望時代も知ってるので楽しめているが、板を売るには?といったところ。それを承知のアニメ化ならもう何も言うまいといったところだが、むずかしいところだな。アホらしいと思いつゝも、教習所のエピソードを見て懐かしいと思ったり、余裕があったら自分もバイクに乗ってみるかなと思ったりしたので、自分には刺さっているのかも。上記のようにオッサンに対して復帰を促すという意図ならあながち間違いでもないかなという気はした。少子化も相俟って若者のバイク需要は皆無に近いようだし、なるほど10年程前には夜中に爆走する音も聞こえていたが、この2〜3年、というか5年ほどはたしかにバイクの爆走音は聞かないな。報道の記事でも若者は自動車にも乗らないってことだし、判断に迷う。日中自転車で国道を走ることがあっても見かけるバイク乗りは確かにツーリングで大型バイクに乗ってるのはおっさん以上の年齢層。が、昔のバイク人気の時代を生きてた連中で、アニメオタクとの重なり部分は極小のようにも思えるのでどうかな?。そうつらつら考えてみると、バイク業界が一本1000万程度、1クールで一億ほどの宣伝費を使ってそのかつてのバイク人気を知ってる層の復帰を狙うってのは、結局その宣伝費が効果がなく捨て金なったとしても案外悪くないのかもしれない。
 が、ねぇ、やっぱ新車でバイクを買うとなると今は結構高いんだよね。新車価格だと昔は40万ぐらいで買えたものが今は60万70万するという感覚。でもって中古も数出てないだろうし。これだけ売れてないと中古車を扱っている販売店を探すのも苦労しそうだし。
 そう考えると、ろんぐ〜もそうだし南鎌倉〜もそうだが、バイク人気凋落の反省をもとに、自転車は結構地道な取り組みとして作品作りをしてるのかもと思ってしまった。いや、自転車も結構購買層に対するアクションは結構失敗してきてるとは思うが。
 ほうっておいても買い求める層にばかり向いて製品作りをしても、それは市場を自ら狭めていることであって、一般人に手を広げて堅実に浸透させるほうがブームを長続きさせられると考えているのかも。一過性の人気に頼って、業界がその人気に乗せられる形だと、一気に設備投資して一過性の利益(かつては売り上げ重視で利益自体が薄いものであったという反省もあるだろう)を上げても、ブームが去れば不採算部門になり、産業の空洞化すら招いているわけで、じゃぁブームをコントロールできるか?と言われたらそうもいかないのであって難しいところ。
 といっても、政府自体が若者対策をしてないどころか政官財揃って搾取対象とみなしている現状、若者に直接訴えかけてブームを作ることなんてもう無理なわけで、そう考えるとかつてのバイク少年今のオッサン層の復帰を目論むってのは、もうそれぐらいしかやることがないんだろうなといった感じ。で、もしうまくいくならそのかつてのバイク少年に自分の子供とツーリングの一つでもさせて(今回の凛の描写がそう)、ファンの再生産を目論んでいるというのであればなるほど細い道だし成果はほとんど出ないだろうが、そりゃそうするしかないわなとは思う。