WWW.WORKING!! 第1-10話

 せっかくだから続きとして視聴。が、雰囲気が全然違う。前期までの流れを継ぐのかなと思っていたんだけど、これはどう考えたらよいのか迷うな。
 一つ、前期までゞ不自然だった高校生のアルバイトの動機が、やたら今ドキの世情に寄せていてこれはビックリ。別にこの流れがそうだとも言わないが、リアリティに近寄ったのかなというところ。主人公の家庭が能天気なのも、父親に焦点を当てゝみれば、今までの彼の人生は運で就職もできたし、それまでの社会の蓄積によって彼のそれまでの人生が保たれていたのが、彼はそういう自覚もなく当然にして今までの生活が続いていると考えている点においてこれはなるほど見抜いてるところが大きいなと思う。
 いちおうメインヒロインの宮越もなんつーか、バカという描写で、これが例えばLDとかの問題なのかと一瞬思ったのだが、これは主人公が進学校という設定からすると、おそらく進学校以外の高校は既に学力保証機能を失っているということを示したものだろう。
 なんか視聴していてかなり後感が悪いのだが、そういう社会情勢に対するアイロニーがしっかり利いていて、それが前期までの雰囲気とあまりに対称的なので心理的に酔ってしまっている。自分もアニ感で常日頃やれアニメにリアリティ要素が足りないなどほざいている割には軟弱なんだなと反省する次第。
 別に前期までも女の立場が強かったとは思うのだが、この作品はもっと強めに振られており、かなり肉食的な性格付けがされてる。これも現代的で、やれ男女平等とか言いながら、本当に利権的に美味しいところは男が独占して、その独占しているところは揃いも揃って屑だったりするのだが、中途半端に重要なところに男の屑と女の屑が悪魔合体してさらに職場環境が悪くなっているところが多そうなので、これはそのへんの事情を再現したのかなという気が。
 まぁあと数話ではあるのでなんだが、最初恋愛要素を抜いてくるのかと思ったら、むしろドロドロの男女関係に突入してしまったのでその〆で終わりかなぁぐらいに思っている。しかしホント前期までの雰囲気で二番煎じもなんだかなぁと思っていたので、このサプライズはありがたいと思うと同時に困惑もしてしまうという。