響け!ユーフォニアム 第6話

 楽器吹いてるのにモノを食わすなよ。
 部員が出場可能人数より多いのでオーディションを行うからみんな頑張るの巻。チューバ担当が合奏でモチベーションが上がるシーンはちょっと昔を思い出すことになった。自分がブラスバンドにいたときは、十人ちょっとの小さな部だったのでパートも一人だけであって、パート練習をしてると、自然にに他のパートが重なってしまいには合奏になっちまうんだよな。ほんでもって、これは他の部員がやっていてもこちらが自然に合わせてしまうとか、もうそういうのばっか。まぁ合奏の魅力ってのもあるんだけど、自分は楽譜が読めないので、いくら楽譜にポジヽョン番号を割りふっていても、音を間違っていることがあって、そういうのは合奏をすると明らかに音が違うというのがわかって早めに矯正できて実用にもなる。とはいえハーモニーに溺れていると個人の練習として音は極められないので当然にして一人で練習をすることも重要なのだが、出来たばかりの部であって、別に大会に出るためにハードな練習をすることもないから部活動の時間も短くて、合奏になってしまってもとにかく吹く時間を確保することが重要だとばかりに成り行き重視でやってた。
 ハイトーンは苦労したなぁ。金管だと普通マウスピースに入っている唇全体を震わせて出る音が常用域なんだけど、高い音を出すためには振動を早くしなくてはならない。とすると唇全体を震わせると振るわせる質量が大きくてとても出ないから、唇の先端部分だけを震わせる必要があって、それはマウスピースに入っている唇を、真ん中だけ震わせてその周辺は震わせないという芸当をしてのけなければならないから、かなりしんどい作業になる。この、唇の振動域を制限するという作業が難しいから以前述べたリップスラーもしんどいということなのだが、ちゃんと適切な部分だけ振動させないと音が濁るので、やはりロングトーンをしっかり、リップスラーも怠り無くやって修練を積まねばならない。自分はそれほど根をつめるほどやってないのでアレだが、合奏で重視されるのはまぁこの音の濁りがないってこともあるので、年季がモノをいうという要素は大きい。
 コンクールの自由曲は難しいのを選択。簡単な曲はその分間違いが許されず、表現力を判断されるので順当なところだろう。かといってレヴェルの高いところは難しい曲を間違いなく演奏するのはあたりまえにやったうえで、表現力で勝負するのでまぁ京都ですか…ご愁傷様というしかないのだが、それだと物語にならないので。
 あ、さすがにあすかと久美子の技量の違いの表現はちゃんとしてた。久美子も経験者だし、そのへん下手な演奏をさせるわけにはいかず、かといって差を素人にもわかるように演奏しなくちゃならないので、結構気を遣ってるなと感じた。逆にTpは一年の高坂のほうがうまいように聞かせてた。メロディの吹き終わりのロングトーンはヴィブラートをかけると素人にも如何にも上手いと思わせることができるんだけど、そういう指定がない楽譜でそれをやっちゃうとNG。そして大抵の曲、曲の大半はヴィブラートしていなどない。で、そういう演奏をさせてた。ほんでもって、上手い人とそうでないというか、上手くてもそれより上手い人との違いは「音が遠くに飛ぶこと」。同じ音量でもこの違いは実際に聞いてみると素人にもはっきりわかる。で、それもいちおう表現してみせようとしてたのが心憎い。まぁ録音では到底ムリではあるのだが、差があるということはしっかり出していたのでこれは小さいことで特筆しなければならないことではないのだが自分的にはよかったかな。