やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 第2話

 あ〜、なるほど、海老名の依頼の真の意味が読めてなかったわ。
 かといって、それを念頭にもう一度前回から見返せばよいだけの話で、二度見したら確かに良くできているわ。とはいえ、その手のことに疎い雪ノ下はともかく、由比ヶ浜もわかってなかったというのはちょっといたゞけない。おそらくその手のことはわざわざ言われなくても察することがうまいのが女子って感じがする。いや、この話ではむしろ三浦にその役割を、由比ヶ浜はヒロインとして極端な役割分担をさせたと考えるのが妥当だとは思うが。
 この2話分が終わってみれば、恋愛が成就されなくって、比企谷が重荷を引き受ける形で良好な関係性が保たれるというだけの、大きな物語という観点で見ればまったくたいしたことのないエピソードなんだが、しかし、昨今の恋愛は成就すべきという主張のもと、それをネタにしたどたばたラヴコメが主流なんで、こういうバランス感覚を重視した繊細さをテーマに直球勝負を仕掛けてくるのはいかにも現代的。別に題材としては新しいというわけでもないが、今まであったものは情緒的な部分を主に据えてくるものが多かったので、本シリーズの特色ではあるが、理詰めで展開するのは自分にとっては新鮮。ミスリードを多用するのは技巧的さが鼻についたりするのだが、そのへん原作者なりのテキストか、アニメスタッフなりの演出がうまいのか、してやられたといったところ。普通は教科書的な流れは興を削がれることも多いのだが、なんのかんのいって楽しんで視聴してしまった。