棺姫のチャイカ 第5話

 紅チャイカのほうが少々発育がいゝのか。
 ガズ皇帝の遺体を集めている「チャイカ」は複数居るらしい。こちらのチャイカは白をイメージカラーとしているが、赤のが一つ登場。こちらは複数居ることを知らず、赤サイドは知っていたので、それが余裕として描かれていたのが興味深い。
 ジレットがトールの生き様を見てこれからのあり方を考えるという提示も面白かったな。やはり若いってことではあるが、もう老い先見えていて、権力基盤のことしか考えない管理職だったら人は当然のこと自分まで騙して目先の利益追求にはしるもんな。そういうリーダーだからこそ部下の信頼を得、また任務にも主体的に取り組めるんだろう。羨ましい限り。
 チャイカ達が人造人間っつーのが見えてきたというか、人造人間でなくても逸れに近い存在ってのが示唆されていて、これは何のメタファーなんだろ?と思う。チャイカ自身は割と人間臭いというか、気持ちが一次的で、あんまり他人を巻き込んで利権構造云々ってのは感じないんだよね。情報屋に動かされているのもほゞ確定で、いやまぁチャイカの造形が子供であることを考えると、チャイカを操っている側に都合のよい教育を施されている層なんだろうなとも思うが、具体的に日本のどの層なのか?を考えるとあまり思い当たるところがない。初回に出てた地方領主はそのまんま地方の利権関係者というのはわかりやすいし、トールはまんま氷河期世代だろうしね。
 護衛は二人で1セットゝいうのも納得。こういう道中モノって、守られるほうと守るほうがそれぞれ一人ってパターンが多かったように思うんだけど、たしかに二人いないと機能しないなというのがわかりやすい。
 トールの朴念仁っぷりにアカリの自覚っぷりの対比がなかなかにして笑わせる。というか、トールはアカリの思いに気付いていて、全力スルーって態度なのかも知れずという予想も立ち、そのへんのお遊び感覚はスパイスとして利いているように思った。
 一言いわせてもらうと、あれほど戦闘に執着していたフレドリカゞ肝心なときに機能しないことに草大発生。いや、もしかすると居ないことに意味づけされてあとから伏線回収かもしれないし、そもそも撃退してしまったら今回の話のような絡みはなくなってしまうわけなんだけど。