LAST EXILE 第1話

 ちょっと昔のを回収できたので視聴してみることに。銀ファムとの比較もしたいんだけど、やるにしろあまり厳密にはやらず、思いつきでダラダラ書き殴ってみたい。
 やっぱ冒頭からのシーンは目を惹く。自分がこの作品を昔視聴したとき、終盤付近で「この作品は描きたいシーンありきで、ストーリーは二の次」と批判されていて、大いに同意したものだ。そしてその印象は今、再度視聴していても同じだ。かっこいゝシーンがあって、その意味付けをするシチュエーションが次にあって、理想とかそんなのは確かにあるんだけど、うまく組み合わされていない。世界設定も様式美が優先されていて今一考証が甘い感じだ。艦の大砲の撃ちあいが出来るのに、銃兵どうしの撃ちあいに必然性があるのかどうかわかんない。中世から近代への移行期というのだろうが、艦の規模が大きすぎるので、人の命の値段と艦の値段が釣り合ってないんだよね。ギルドの設定が今一思い出せないんだが、超絶技術を持つ世界の警察という役割だとすると、アメリカの審判のもと、大国同士が許されて戦争するって状況がありえないわけで、それは近代戦を思い出してみても奇妙でしかない。
 主人公が男の子であって、それが当時でも冒険だったってのを思い出す。ヒロインラヴィがやはりストレスフルな描写で苦笑。銀ファムでのファムが、夢遊病でも大丈夫なように綱をつけていて落下するってのにもビヾったのだが、ファムのほうが愛嬌があってストレスを感じないような気がするねぇ。若かりしころの(いや、今でも若いが)花澤香菜が初々しい。
 しかしなんといってもこの雰囲気だよな。世界設定は今一でも、デザインは秀逸。音楽も含めてスチームバンク的風景の擬似リアリティ世界を堪能するのは楽しい。