なんか一気に小沢新党のイメージがアップしたねぇ。

 小沢が自民盗政権を倒したのと、あまりに政官財合衆国に叩かれすぎなので、ちょっとシンパシーを感じなくもなかった。で、何年か前に買って積ん読状態の日本改造計画を読んでみた。
 うーん、初めの政権運営のところを読んで萎えた。総理大臣の権限を強化して政治主導の態勢にすべしと書いてある。小沢が自民盗を飛び出す直前の20年前の本ではあるのだが、他の箇所を読んでみても、やれ規制緩和だの書いてあって、政権交代までの自民盗はこの本を読んで実行したのか?と思うぐらい自民盗がパクりまくっている印象だ。自衛隊にしても省昇格とか言ってるし、タカ派と呼ばれていた頃の小沢の在り方が窺える。おそらくこの頃の彼は原爆保有を考えていたゞろう。
 さて、自分的にこの本に期待していたのは行政区を300ほどの市にわける地方分権の考え方だ。まぁ大体こういう区分けもアリだよねってぐらいで、それほど訴求力のある説とも思われなかった。おそらく彼にとって重要だったのは日本を二大政党制にして総理大臣の権力を強化するほうだったのだろう。
 というわけで、今もこういう考えなのかどうかわかんないが、上記の通り、政権交代前の自民盗政権は地方分権以外かなりこの本に準拠した政策でやってきたように思われるので、この20年は壮大なこの本の理論の実験って要素がでかい感じだね。もちろん結果は言わなくてもわかると思うが。田中角栄日本列島改造論もずっと前に読んでいたのだが、大まかに言ってその劣化版という感じがした。
 この本を読んでしまうと、日本未来の党だっけ?、が仮に政権をとるようなことが起きたとしても、脱原発の方針を平気で捨てるような気がするねぇ。個人的には安倍やその取り巻き周辺の最近の発言を耳にすると、そもそも外国が日本が核保有をする事に対してどう思っているか容易に想像がつく。事故がおこるまで原発にたいしてぼんやりと「あかんなぁ」と思う程度で、それほど毛嫌いってほどでもなかったんだけど、事故後というよりは事故後の政府や盗電の対応を見てるとアレルギーにも似た感覚を覚える。電力会社も自然エネルギー開発に切り替えたほうがイメージアップもできるし、そのほうが雇用も生み出せるしで、経営も安定すると思うんだがね。原発利権より自然エネルギー利権っていうのか?、そっちのほうがトータルでみたときにプラスの部分が大きくはないが多いとは思う。おそらく原発利権が利権を喰いまくって責任を取りたくないから逃げ切りのために遅滞戦術に出ているんだろうとは思うが。
 まぁなんというか、今離合集散の最中で自分もどうなるか全くわからない。その時々でどこがどういう思惑でってのが頭に浮かんでくるんだけど、それも3日経てば勢力図が書き換わるので無駄に終わってしまうことが多い。正直合衆国が自民盗をプッシュしているのか維新の怪をプッシュしているのか読み辛い。さすがに共産はないだろうが、合衆国はいろいろな勢力をいがみ合わせたり、保険のため、いろんな党に恩を売りまくっているというか、そういうフリをしているだろうしで、そういう他国のイジリに対してどうも対抗しようという国内勢力がいるのかいないのか、おそらくいなさそうだって感覚ぐらいしかないねぇ。橋下も本人の志はともかく、彼の弱者の味方をしたら既存の特権階級に潰されるからって態度をとればとるほど、彼に集まってくる連中はもれなく庶民に苛烈なゲスばかりなので、そういう部分が極まったとき、一挙に崩壊に向かうんだろう。まぁ、どの政党を選んでも騙されるって構造になってしまうんで、あんまり政党に期待するのもなんだかなぁであって。
 日本未来の党も、選挙に強い小沢を迎えて大所帯にもなり、維新の怪を圧倒する情勢になってきた。まぁこれも小沢のやり口であって、なんとも判断しづらいが、これまでの日本の政治が彼の青写真どおりに推移してこの有様なだけになんともねぇ。いっそのこと共産に政権を取らせたらどうだろうという危険も考えてみた。共産の地方議員の中にはバリバリの公共工事派もいるようだし、自民盗に塩を送ってたりもしてたから、案外保守にも配慮した、バブル崩壊前の政治を再現してくれそうな気がするが、自分としてはどの党もしっくりこないんだよねぇ。いや、自分的には政党は一切禁止して、国会議員の一人一人が自分でモノを考えて、彼ら同士分断された状態で各政策を是々非々で論じてくれるってのが一番良さそうな気がするんだが。