猫神やおよろず 第6話

 いつもの元社長と元社員は、今回加藤とその部下で代替?。
 今回やけに気合が入ってたな。この作品がのほゝん日常系というよりは、むしろ理想の職場観的立場をとっているらしいと気付いてから、割と真剣に視聴させられているのだが、今回は直球勝負。贋作だから、もしくは無名の作家だから価値が無いわけではないという柚子の考えもさることながら、たぶん源蔵はきちんと理屈をつけてれば何を選んでも正解にしたんだろうなとか、しみじみとさせられた。自分だったら、ブツを手にとって他のものとの違いを比べたりするんだろうけど、そんなことをしてたら、すりかえられそうになった茶碗の真贋なんて突き止めようも無いわな。贋物を2つ用意したのにお見通しといったギミックで視聴者を感心させるんじゃなくて、きっと本質を見極めることの大切さを説いているんだろうけど、そのへんの真剣さがなんとも引き締めさせられる。
 日本も時代が下るに従って雇われ人が多くなるといった構造になっており、そこであえて家業を継ぐというスタイルをとるのはなかなか危ないところではある。中小・零細企業も今、この瞬間にもドンドン潰れているんだろ?。そんな時勢の中、仕事に誇りを持ち、それに自分のリソースをブッこむってのはね…。いや、そういう主張は何も今に始まったことではないので、かと言って無駄というわけでもないんだろうけど。まだ骨董・古陶は文化を背景としているけど、そうでもないものはグローバリズムという名の弱肉強食世界に喰われちまう可能性大だよな。ヤル気と感傷でなんとかなる時代でもなし、いやそういう時代が過去あったわけでもなく。美しい物語だし、現実にもそうあって欲しいんだけど、なかなかそうも言ってられないわけで…。