機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第20話「アニュー・リターン」

 結局イノベーターって、ドラッグによる人格&能力改造ってオチ。
 うーん、やっぱりイノベーターも威勢のいいことを本人は言っていながら、他人から見るとお笑いでしかないってのはな。スタッフというか脚本が、今回の話をどういう意図で作っているのかを考えるとあながちクサすわけにもいかんよなとは感じた。陣営の違いによる悲劇ってのを真剣に考えていたとするのなら、それこそお笑いなのだが。
 まぁいちいち振り返ってみるのだが、アニュー自体、口では分かり合えているとか何とかいったところで、最初っからさいごまで徹頭徹尾イノベーターとしての任務しか果たしておらず、自分でライルのために抵抗したところがまったく無い。で、ライルにしても、アニューとの愛とやらに溺れてしまっており、それを普遍化することなくあくまで二人だけの世界に閉じこもっていた。ライルとしては何度も説得して翻意させる機会があったのに、何一つ成功せず、相手にいいようにやられるまゝでしかない。特に小型脱出艇なんて、エンジンの1つや2つふっ飛ばせば済む話なのに、易々と逃がしてやっているようなもん。止めすら刺せず、口ではでかいことを言いながら形勢逆転され、そのまゝだと殺されているところを仲間に救われているのに逆ギレ。
 とまぁ、こりゃどう考えても脚本はライル&アニューを視聴者に愛されるべき存在として描いていないとしか思えないんだが、どうだろう?。ライルがカタロンのスパイだってのも、プトレマイオスクルーももうまるわかりだと思うんだが、殴られている刹那も、それを黙ってみている周囲もホントわがまゝ坊やをあやすような雰囲気だったと思うのだが、やっぱそれが伝わらない視聴者とかいるのかね?。バカに直接言っても伝わんないから、しばらく好きにさせて大人になったら気付く程度でいいやって感じか?。
 しかし、バカップルという対照ではハレルヤ&マリーもそうなる余地は十分にあって、でもまぁマリーにはアロウズに帰る理由がブチ切れていてその点は安心ではあるのだが、やっぱどんどん処理するのかね?。沙慈&ルイスは生き残る可能性はあるものの、悲劇性を高める上ではどうしても処理せざるを得ないような気がするしな。しかしアニューはたとえラスボス戦後も生き残ったとして処置に困るよな。
 さて、今回キャラ一人処理するだけでほとんど話が動かなかったわけだが、あと5話だよね?。なんかキャラを増やしすぎて余計なエピソードを挿入した分パンチが弱くなっているような気がするのだが。その辺まだ前期のほうがストーリーを楽しめていたかもしんない。サーシェスもブシドーも使いこなせてないだろうし。