機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第17話「散りゆく光の中で」

 軌道エレベーターの破片潰しは、二昔前のTVゲームでいう、ステージクリア後のボーナスステージみたいだな。
 しかも陣営問わずの協力体制はスパロボと構造が一緒なのか?。うーん、非常時における敵味方無しって美しい形を作り上げる流れを強調したい割には、アンドレイのバカさ加減に気を削がれるしで、なんとも。やっぱ衛星兵器は正義の味方が潰す*1ってことになったしで、これもどうかな。大きな流れとそれに抗う反流とのバランスが今一かな。対置の仕方が気になって仕方が無かった。
 6万人の民間人はチューブの中で全滅してしまったのか、それとも大都市と同じように犠牲は出ても生き残ったのかどうか判断が付かないのだが、少なくともカタロンやクーデターに生き残りが出ている以上、真相は流れちゃっていると思うんだよね。軌道エレベーター崩壊の原因がアロウズもしくはイノベーターであっても、彼らが権力者である以上、責任も罪も負わないであろうということは、ブッシュをはじめとする合衆国政府や自民党政府が未だ権力に居座って好き放題していることから鑑みると、断然リアリティはあるんだけど、いわゆる4ヵ月後という世界の声をどう描くのか楽しみというか心配というか。
 しかし、そういう意図があるのかどうかよくわかんないんだけど、やっぱこの作品の支配者層のあり方ってのは、見苦しいわな。自分で責任を負うとかいったアロウズのお偉い様も、自分の出世だけしか考えていないとしか受け取れないし、衛星兵器を動かすまでの流れに属する人間も、基本周囲が見えていない。こいつらが今までの豊かな世界を作ってきたとか、これからの幸せな人類のあり方を作るとか、どう考えてもお笑いというか、早くブチ殺してくださいってしか思えないわけなんだが、そこら辺前述の陣営を越えた助け合いとか、親子の悲しいすれ違いでごまかされてしまうんだろうか?。
 あれほど不死身だった熊も今度ばかりは年貢の納め時なのかね?。ソレスタルビーイング側とアロウズ側とを繋ぐ物語上の歯止めがいなくなったということになるので、その役割はマネキンにどっとのしかゝわけだが。まぁむしろ歯止めをなくして両陣営を叩き合わせて混乱状態にするってのが目的なんだろうが、もうちょっと長生きしたほうが視聴者に考えるクッションを与える役割はまだ必要だと思うし、親子の人間ドラマ描写としてアンドレイの悔悟を描くとしても、無駄死にって感じが否めないんだけどな。イノベーターも減らしてきているようだし、話の帰結点を絞ってきてもいるだろうから、やっぱ黙って見てろって事なのかね?。アニューもルイスも深く関わってくるだろうし。

*1:結局悪の強大な力を、何の芸も無く、より大きな力で殴っただけジャンかと。初めっからそうしてろって結論になるんじゃ?。