アタックNo.1 第62話 親善試合・その前夜

 韓国との親善試合を組んだ責任者を出せ。
 なんかあっけなかったな、八木沢監督も。しかし、東京に出張らなかったらよかったという話でも無いんだろう。三人娘がいっこ違いだとすると、姉妹揃った優勝のシーンを(テレビとはいえ)見届けたんだから、悔いは無いといったところだろう。母親もそうだったが、やはりその薫陶もあってか、インターハイ決勝後のお互いの健闘を称えあう姿は背筋が伸びる思いだった。初対面時の小生意気さが皆無。なんか大人の受け答えやわぁ。
 韓国チームの練習台を嫌がるとは思わなかったな。選抜選手が抜けた富士見学園チームにとっては控え選手自身が主力となって、ハイレヴェルの相手と取り組める絶好の機会だろう?。結局引き受けたのも、しかたなく恩返しといった雰囲気に見えてちょっとな。自分としては進んで日本の練習台となった韓国チームのすがすがしさにあやかりたいぐらいの気持ちが描写されるのかも?と思っていたぐらいなのに…。まぁ問題はそこではなく、日本選抜チーム勝利への義理立てといった点にあるんだとは思うが。
 手の内を明かすのが嫌で…というのはわからなくもないが、自分が本気にならなければ相手も本気にならないわけで、相手に晒す情報が少なくて得をするより、相手から得られる情報が少なくなったり、それを通じて自分の成長余地が狭められることの弊害が大きいと思うんだけど、そこら辺はゆくゆく示されるのかもしれない。まぁ本当に次の本番が近いというのであれば、確かに正しい行動だとは思うんだけどな。
 しかし、八木沢香の「私事で試合に出られなくて韓国戦に負けるのは悔しいから、私達抜きで勝て」という言い分は、ちょっといただけないなぁ。そりゃ八木沢が出られるんだったら、今回の問題提起もこずえの出番もなくなってしまうわけなんだが。
 あと、怪我はもうちょっと描写に気をつけたほうが…。痛み止めって、治療ですらないやん!。