紅 

 番組終了後の弥生のアイキャッチが泣ける。
 いきなり全話一気視聴。でも中だれとかなかったな。音楽に村松健を使っているよ…と思ったら、スケブでも音楽担当らしい。イージーリスニング系で、軽やかな音楽が持ち味なんだけど、シリアスなシーンではジョージ・ウィンストンぽくなるのはご愛嬌ですかね?。
 終盤まで結末を、逃亡エンドかもしくは居残りエンドの二択だと思っていたので、このアウフヘーベン落ちは意外性はなくとも面白かった。っつーか、いくら英才教育を受けているといっても、述べた結論は7歳の発想じゃなくね?。内容的にはそんなに世相批判ってものは感じられず、一般的な命題をテーマとしているのかな?と思わなくもない。大体今まで1話見ちゃぁ、そのたびに感想を書いていたわけで、その利点は感想を書きながら深くその話を読み込むことが出来ることなんだけど、それをせずに先を急いだために、見逃した主張があるのだとは思う。
 で、極端な例や擬似体験を通じて“家族”とはなにか?を描くものだったのかなと思った。もっと広義に言えば人間関係ってやつですかね?。まぁ一つに絞るつもりもないんですけど。脇役の女性キャラを見ていると、さすがにレドガのスタッフの手によるものなんだろうなと気付いた。いや、キャラデザとして、紫だけが他と比べて浮いているように思うのだがどうか?。ロリとかいう以前に子供のかわいさを凝縮した作画だよな。
 さて、この作品もレドガ同様プレスコらしいのだが、実はちょっと違和感を感じた。レドガの時はむしろプレスコならではの良さが現れていたように思うのだが、この作品の場合台詞の間が悪いような気がした。台詞の後の余韻がほとんど感じられなかったのだ。言い争いのシーンでも、まさに演技していることが丸わかりで、作り物っぽい仕上がりがちょっと残念。
 どうなんだろうな?。視聴している最中も、視聴後も出来自体はかなり良いと感じており、その印象は今も変わらないんだけど、なんか物足りなさを感じるというか。原作は未読だが、尺の関係で省略したところとかが多いんだろう。銀子あたり消化しきっていないような感じを受けるしな。弥生も格闘で成長しましたってところに注力して、人間的な部分の描写が少ないような気もしたし。その分真九郎・紫のメイン部分はしっかりしてましたが。あと下宿人の二人があんなに主要な部分を占めるとは思っていませんでしたね。スタッフが盛り込みたかった主張は盛り込めているとは思うし、そこんとこ不足はないんだけど…。
 いろいろ突き抜けきれずにいた部分はあるんだけど、溜めの回が捨てられておらず、毎回退屈はさせられなかった。ストーリーの大枠で疑問に思うこともなく、安心して筋を追っていける安心感はさすがだと思う。おもろ+。