夜桜四重奏 第1話「サクラサク」

 カップラーメンは、時間超過で伸びたのが美味しいんじゃないか…。
 どうやらアジールものらしいね。迫害を受けたものゝ安息の地だとか経由地だとか、河原に近いとか。主人公格のキャラがやっていることも人助けっぽいし。妖怪も人に憑依しているっぽい描写があったが、どうなんだろ?。見かけ上は人間と同じなのだが、本当にそうなのかすら、今の段階では良くわかんないな。妖怪が被抑圧層のメタファーである事は間違いないだろうな。
 で、その被抑圧層も外国人労働者のように異種異民族をあらわしているのか、同じ共同体内での抑圧-被抑圧関係を示しているのかも現段階では断定しにくい。描写から明らかではあるが、街は日本を表す桜を名前に持つわけで、そこにキョンシーという外来の妖怪を持ち出してきたことからすると前者のような気もするし、DVっぽい傷跡からすると後者のような気がしないでもなし。
 で、異なるもの同士の共存とかそんなのではなさそう。善意の人助けというレヴェルでの能天気さは「力が要る」との台詞で打ち消されているし、原作が終わってなさそうなので、結論を高らかに歌い上げて幸せが到来って事はないんだろうと思っている。助けられる側にはどうしようもなくだらしない部分があるといったレドガや、途中経過の段階なんだけど、一まず生きる指針を歌い上げて終了した紅など、松尾監督ならそこらへん鋭く切れ込んでくるだろうという予感はする。
 これもプレスコらしい。紅のときはちょっと気になったんだけど、よくよく考えて見れば激しい動作をしながらの会話なんて現実にはないんだよな。ある意味リアリティをだすために会話劇に絵を合わせるってのは正解なんだろう。今回視聴して、この30分足らずの短い時間をいい意味で長く感じたのも役者の演技に負う所大といったところか。わかった声優が沢城みゆき関智一だけってのが泣ける。誰かの声に似ていて、でもエンドロールで別人だったりした。
 プレハブに住んでいるのか、寝泊りしているだけなのか、ハーレム状態なのも含めて同じアジールもののつぐみ寮を思い出すんだけど、さすがにギャルゲ特有のドリーム臭は無い。これから小さいミッションをいくつか片付けて巨悪を少しずつ見せつつってところだろうけど、感想を書くネタはちゃんと与えてくれそうではある。