RDG レッドデータガール 第1話

 今まで自分の中ではレドガといえばRED GARDENだったのだが、こっちのほうがよりレドガにふさわしい。
 動画サイトにて視聴。ニコニコの流用なんだろうか?。先行放送ということなので、これも先行感想として第1話のみのつもり。原作未読。エントリーを書き始める前にカドカワの特設サイトを覗いてみた。全6巻でお話自体は終了しているらしい。新番チェックのときにはアニメサイトだけで視聴候補に入れていたのだが、原作の特設サイトを見て惹きこまれた感が強い。ファンタジーということだが、まぁジュブナイルってとこか。
 自分の当て推量だと天然系のおとなしい娘がのんびりと周囲を和やかにしていくというものかと思っていたんだけど、なんか全然違うっぽい。主人公の泉水子は特殊技能をもつ、でもおとなしい娘なんだが、いろいろな事件に巻き込まれて成長するという方向性らしい。熊野の秘境が舞台かと思ってたんだけど、それは始まりの地でしかなく、東京あたりにお引越し。
 人に尽くされて自分から動こうとはしない特性はゆとり世代を思わせる*1のだが、うーん、なんだろ?、主人公以外のキャラはかなり積極性があるような描写なので、別にゆとりを狙っているってわけでもないんだろう。原作者はどちらかというと児童文学に分類されるジャンルに属しているらしく、現代でも読書が好きそうなローティーンあたりに向けて書かれたものと思われるので、そういう層がターゲットなんだろうね。まぁどっちにしても大きなおにいちゃん向けというよりは、おねえちゃん向けってとこかな。主人公の脇を固めるのが美形男子なんでそう判断したんだけど、BL風味だと視聴者が逃げるだろうから一般性の高いものにしたってとこか。泉水子が水に漬かる描写はつり球と同じだったし、EDなんかは人類は衰退しましたの人の声とよく似ていたのだが、そういう作品群が思い浮かんで気付いたのは、やはり萌えだとか腐女子向けから、より一般性の高い、大きな物語に回帰しているように思う。自分的には結構嬉しい傾向だ。主人公は女の姿なのに、描いているのは男社会だったりってのは本来おかしいんだよね。まぁ華が出るとか男の視聴者を引っ掛けやすいってのはわかるんだけどね。
 さて、開始早々、主人公は特権階級かよ!と思いながら見ていたのだが、学校でからかわれているのを見ると、あの序列意識の高そうな田舎であの態度はと思ってしまう。後半でやれ姫神だの下僕だのと言われていたが、一般的な格差社会とはちょっと次元が違うお話らしい。泉水子と対を成す深行だが、父親に(おそらく殴られて)助けられて転校を承諾する場面ではこれだけ体罰が問題になっている最中にと思わされた。で、殺されたくないという理由はともかく、従っちゃうのがね、あの年頃にしてそれまでの態度からしたら、なんかおかしいというか、もっと抵抗するはずだろうにやけに諦めが早いなとは思った。
 とまぁ、ツッコむ要素は諸所見受けられ、それなりにストレスフルな描写が多用されていたんだけど、これがおもしろいんだわ。分かりやすく作ってあるというのも理由だろうけど、感情を表す台詞のつながりが自然っていうか。早く話を進めるために省略してたりするんだろうけど、かといってスカスカってわけでもないんだよな。自分では第1話だけって思ってはいるんだけど、正直次が気になってしようがない。
 主人公@能登麻美子かと思ってたんだけど、@早見沙織だった。というか声優けっこう奢ってるな〜。

*1:レッドデータというからには実は逆で、現代ではめっきりみなくなった少女という意味合いのほうが強い。