ゼロの使い魔 双月の騎士 第12話「さよならの結婚式」

 OP・EDに効果音が!。最終回に効果音を入れるのはトレンドなのか?。しかも犬の才人の叫び声に猫の鳴き声をアててるし。
 どう考えても最后の処理がやっつけなんだが、まぁ、そこはそれこの作品の典型的なやり方ということで。エクレール・ド・アムール(愛の稲光)のアイテムにはすっかり騙されてしまったぜ。マジックで兵士が寝返って同士討ちをはじめるのは、郵政選挙の時に小泉に騙されて自民党に投票し、公務員叩きに力を貸して国民が国民を同士討ちにするという構造になっているのがまた。出征の前に結婚だの、WWⅡの日本のような展開に製作者の意図が透けて見えるというか。物語としての感情の揺さぶりには文句はございませんでした。
 今期ずっと視聴していて、コルベール先生のあたりからちと様子がヘンだとも思っていたんだけど、ドタバタの面白さより反戦色が上回って様子がおかしいと感じてました。展開としては特にオーソドックスなもので、本当ならもうちょっと隠し味程度にして欲しかったかなぁと思わないでもないが、これぐらいのわかりやすさというのを敢えて採用したんだろう。
 その弊害と言ったらなんだが、物事の両面性においてバランスを欠いていたとか、エロへの傾倒気味とか、主役以外のキャラの掘り下げがちょっと足りないかなと思わないでもない。肝心の戦争自体に深みが感じられず、才人とルイズの個人的な要素に終始していたのも今の段階では卑小だという気がしないでもない。ただ、身近に戦争の影響を感じられることや、個人レベルでのホンネタテマエはうまく表現できていたと感じるし、ここらへん絞れば絞るほど排他的にならざるを得ないんで、特定の層には訴求力があるんだと思う。まぁ単純に効果を判断できないかなとは思っている。少なくともこういう表現方法が失敗しているとは思ってはいない。
 つーわけで、評価としては+に近いおもろという感じかな。クォリティは悪くないし、ポイントは押さえていて毎回退屈する事はなかった。前期はハリウッド的と感じた記憶があるんだが、娯楽モノとして十分な出来だとは思う。たぶんあると思う第3期も視聴するだろうが、どのくらい先になることやら。