星テレ#9

 大会で好成績を収めることができず、主人公が落ち込む話。うーん、どうせテスト段階でもこれなら確実に優勝できるという確証もなく、不安要素が残ってる状態で大会に臨んだのだからうまくいかなくても当然だし、規定高度を大幅に超過しても打ち上げること自体はできたんだから初参加では上出来なのでは…。まぁ今までの描写だとモデルロケットとはフルスクラッチビルトというよりはキットの組み立てに近いように思われるから、あんまり打ちあがらないってことはなさそうなんだけどな…。
 正直大会後のポエムは余計な描写だとは思ったんだけど、主人公の居場所ミッションだと欠かせない要素だとは思うんでこんなもんなんだろうなという感じ。技術屋であれだけ突っ走ってたツインテに、私にはここしかなかったとまで言わせてたのだから、主人公が空回りしてるだけでちゃんと居場所として機能してるジャンと思ったとかそんな今日この頃。

ミギダリ#10

 濡れ衣を着せられたが反転攻勢に出る話。構成的にはクライマックスとしてもっと盛り上がってもよさそうだけど、思ったより動きはない印象。敵を追い詰めたのか追い詰められたのか今一つはっきりしない状況で次回敵から真実が語られる模様。まぁその語りがウソである可能性もあるんだけど、今までの話がどこかダイジェスト風味だったから、かなりすっとばしているはずなので、ここでウソというクッションを挟むってのも考えにくいかな。
 この物語の作風がどこか諧謔風味というかスラップスティックな作りだったのも、そうしないと中身がスッカスカに感じられるからなのかもしれないね…。もしシリアスを極めるのであれば、情報量ももっと多くしないといけないし、間も十分にとって余韻を生かさないといけないので、それやっちゃうと複雑になるし特にアニメだと尺が全然足りないという理由がありそうな気はする。とはいえ、原作からしてこのような雰囲気なのだろうから、アニメ化に際してガラッと雰囲気を変えた…ってのも考えにくい。あくまで物語はなんで主人公達がこんな境遇にいるのか?なので、必要なければ殺人要素もなくていいし、そうやっていろいろ省いていくと中身は数話程度に収まりそうな感じではある。

鴨乃橋#10

 主人公の探偵がアルバイトをしてた喫茶店で白昼殺人が起こる話。なんか珍しく1話完結のエピソードだった。犯行の仕込みが一瞬で情報量を極端に絞ってるし、この短時間でどうやったのかのからくりを不思議に思ってる最中に畳みかけられるので、こちらが戸惑ってるうちに推理が終わりテンポ感が良かった。
 前回ほのめかしたシャーロックホームズ要素もなかったし、こういうのでいいんだよ…。

せまつか#10

 時間を飛び越えてエルフが来ちゃったりする話。あいかわらず話の方向性が見えにくい。客観的に振り返ってみたら、極端なシチュエーション先行型にして読者をけむに巻いたりするわけでもないし、内輪受け要素もそんなにないんだよな。とはいえ、主人公が心配してる女神の件にしてもそこに切れ込んで物語が構成されてるわけではないし、なんかとっ散らかってる印象が強いというか、上記の通りこの物語はいったい何を主張したいのかがわかりにくい。

シャイ#10

 のんだくれが戦っていた敵は亡き母の記憶を持っていた…という話。のんだくれがそんなに母に執着してたり、何らかの後悔があったのなら、クライマックスで主人公がでしゃばるのはちょっと違うんじゃね?と思ってしまった。このへんよなー。物語におけるいわゆる「お約束」とは違う一般的な作法を守らないんだったら、ちゃんとそこから特色だとかよさを引っ張り出してほしいんだけど、今んとこポリコレ要素を詰め込むための方便のように見えてしまう。
 あとねー、ロシアって設定がどうにも引っかかる。これ、おそらくソ連時代だったら起こってない悲劇。ソ連だったら仕事を選択はできなかったろうけど与えられはしたであろうし、家賃もタダかもしくは激安で住めたはずだし、食料も配給制だったから何日も食えない状況ではなかったはず。なので、孤児院を出たらすぐ自立しなければならないだとか、不景気になればスグクビを切られるだとか、今回のんだくれの、母の回想で出てくる要素はむしろ現代日本の状況そのものなのであって、アレ?、これってもしかして現代の後期資本主義批判?って感じた次第。もちろんこれはフィクションなのだから現実のロシアがああであるというワケでもないだろうし、物語での設定はソ連ではなくロシア…なのだから、そういう歴史的な流れを意識したとも思われないし、作者も若手で掲載元が少年誌なのだから当然今ドキの少年たちがソ連がどういう国だったのかを知ってる筈もないので、あくまで一般的な貧困として語られてると思うんだよな。とはいえ、他のどの国でもなくロシアという属性を付与したのにはちゃんと理由があるはずだし、作者がいくら若手だからといってソ連に関してなんも知らないとも思われないので、このへんどこまで行間に織り込んでるのかは不明としか言いようがない。
 ただ、やはりヒーローがバッシングされるような話立てとかどう考えても現代の社会問題要素を織り込んでるのは間違いないし、現に自分は、今回、この回を視聴して、このエピソードが、貧困問題を扱った、単なるお涙頂戴ではなく、まさに今の日本を象徴した、資本主義批判だと、かなりの確度の高さでそうであると思ってしまったわけで…。まぁ共産主義がよかったというつもりもないんだけど、ソ連が崩壊したからといって、それを根拠に資本主義が共産主義を超える優れたシステムだとはとても言えない状況に、今の日本は陥ってると思うから、なんかここに至ってこの作品なかなか侮れんな…と思った次第。

わたおし#10

 ヅカジェンヌが転校してきた話。悪役令嬢はヅカジェンヌに興味があり、ヅカジェンヌは主人公に興味がありの三つ巴みたいな構図のように見えるのだけども、そもそも主人公が悪役令嬢にご執心なのは恋愛だとか依存関係だとかそういう要素ではなく彼女の心の気高さに惹かれてると思うんで、まさかラブコメ要素だけで終わるとも思えないとかそんな感じ。

とあるおっさん#10

 トラブルシュートなんかもあって妖精国訪問を終える話。運営が妖精族とヒト族の対立を煽る…という提示があったけどよくわからんな。妖精族とヒト族との対立を防ぐというのが一つのシークレットミッションだったのか、それともそういう対立を作ればいろんなクエストを発生させる大義名分になるからそういう状況作りをしてるだけなのかよくわからん。ただ、いろんなミッションを発生させる大義名分というか、なんらかの前フリだとしても、そういうのはあくまでゲームだから初期設定でそうなってる…で済む話だし、かといってシークレットミッションであるという風にも見えないんだよな。で、プレーヤーが使い魔として妖精族から一体選ぶということになってるのだから、運営がわざと妖精族とヒト族をいがみ合わせて、使い魔との関係性を悪化させてるのだとしたら、それってプレーヤーから一斉にブーイングを喰らってヘタするとサ終しかねないから、運営がそんな馬鹿なことをするハズもないと思ってしまう。まぁ謎は謎として事態の推移を静かに見守るのが賢明なんだろうね…。
 で、やっぱりクイーンのキャラがなかなか和む。クイーンだからといって権力棍棒を振りかざすでもなく、女の色気を武器にするわけでもなく、かといって聞き分けの無い子供のようなワガママさでもないんだよな…。ひとたび男として生まれたのであれば、一度はこんな女から好き好き光線を浴びせかけられたいもんだよ…まったく。