水星の魔女#1

 久しぶりのTVシリーズガンダム。キャラデザがもっさりしてる割には端正な絵柄でカネかけてんなとは思ったが、まさかの学園モノになるとは思わんかった。ガンダムシリーズといえば世界…というか宇宙を二分する勢力同士で戦ってるという印象が強いので、この作品世界がやはり大枠ではそうなってるのかもしれんのだが、今のところ学園の外では戦争の臭いがあまりしないので…。いやまぁガンダムとはいかなるものかと言われても、自分ZZを視聴してしばらくはほとんどチェックしておらず、本格的に再開したのはSEEDシリーズ以降なので正直ガノタともいえない立ち位置。
 スクールカーストを描いてるのもちょっと困惑なのだけども、TVシリーズのターゲット層がおそらく彼らあたりなので随分思い切ったことをするなぁと思いながらも、SEEDシリーズから視聴した感じ社会問題を取り込むスタイルにはなってるのでこれはこれで架空戦記モノよりは地に足がついたものになってるのかも。ただ、LGBT的要素はヒロインはバイであるということは想像がつくが、レズかどうかまでは分かんないし、百合というにもどうにもテンプレともズらしてあるようで、どこまで本気に取り組むつもりがあるのかもわからんが、逆に本気で取り組んでポリコレ棒を振りかざされても困るんで、ちょっと香りのキツい調味料程度でメインディッシュにまではしないのが吉とは思う。トロフィーというセリフもなんかミスリードっぽくて、ヒロインがミスコン受賞者とかそういうのではなく、有力者の娘というところなんかは、平安時代の特に下級貴族が成り上がるために上級貴族の娘を狙うみたいな感じで、フツーに貴族制度そのものなんじゃね?とも思う。
 なんつーか、資本主義とは原義からして大きな仕事をするにはたくさんの元手がいるって事だけなので、その大きな仕事が社会全体を豊かにする合意があるからそれが支持されていったのが、今やその資本主義が発達すると、社会を豊かにするのではなく貴族が庶民を搾取するための手段になり、上述の庶民は庶民でスクールカーストに喘ぎ、貴族は貴族で現代の知識や技術を階級制度の維持に使うという、もう1900年代後半から、実は社会は民主主義どころか世界規模で階級制度を推し進めてきたという、まさに前近代への先祖返りともいうべき現象を起こしているので、だからこそ若者ですら親ガチャと称してる(まぁ感覚でそう捉えるのは正しい)のであって、なんで宇宙開発のモチーフで組み立てられていたはずのガンダムに階級制度?という違和感はあったのだが、この#1の視聴を終えて、あースタッフもこの現代社会を近代から前近代への後退と認識してて、そして視聴者もそう認識してるからこそこのメッセージが伝わると判断してるのだろうし、だからこそヒロインに自分には自己決定権がないと叫ばせているんだなと気づいた次第。
 まぁ確かにそこかしこにガンダムシリーズのお約束に従ってるシーンが見受けられるし、ガンダムの設定をうまく取り込んでるなとは思うんだけど、ただ、テーマを語るのにガンダムシリーズである必要があるか?と言われるとそれはないとは思うんで、そのへんシリーズの扱いはよくわからんなといったところ。#1の構成を見る限り、シナリオを構成するエピソードに新奇性は無いけどしっかり組み立てられていてカタルシスが得られるようにはなってるから、お話としての出来は悪くないけど、対立構造が個人化されていて困惑してるからちょっと判断は難しい。もしかして万人の万人に対する闘争とかそんなの?。

ヒューマンバグ大学#1

 世にも不思議な物語但し実話…を再構成した漫画がようつべ経由で配信されてるらしいが、そのアニメ化。教授と称する狂言回しが説明口調なのがちょっと気になるが、エピソード自体は興味深そうなので視聴は継続するつもり。公式サイトのイントロだとイマイチわかりにくいので、wikipediaの説明を見て方向性が掴めたという。ただし感想はおそらく書かないと思う。