ウマ娘2#6

 トウカイテイオーが自分を見失うが…の話。総合的に見るとわからなくもないのだが、個人的にはちょっと…という感じ。いちおう天皇賞だとか菊花賞だとか、レースの性質を考えたらウマ娘たちはプロなんだから、走る意味を見失ってちゃダメでしょというのが一つ。で、プロなら走る意味を他人から与えられてちゃダメでしょというのがその次に来る。ただ、それもこれもウマ娘がプロであるという前提なので、例えば今回もウマ娘が授業を受けていたように、プロではなく生徒なんだと言われたら、まぁ中高生向きのお話として、思春期ならもともとの志望が幼稚であっても仕方がないし、成長途中なんだからそういうこともあるさで済む。
 そもそも競走馬の世界はチーム制ではないのだが、わざわざチーム制にして仲間の役割というものをテーマに据えてると考えると、そもそも今回のレース、同じチーム内で勝負するということにこだわるのも間違ってたわけだし、自分がそれを望んでわざわざそうしたんだったら、その結果で落ち込むってどれだけバカなの?というしかない。相撲でもよっぽどのことがない限り同部屋対決はしないのであって、それで自分を追い詰めていたのだからおろかだというしかない。負けて落ち込むんだったら、それ、自分が勝ってた時にはそういうプレッシャーを他人にかけてたというわけだがその自覚も見当たらないし、結局自分が強いということを前提に周囲のことが全然見えてなかったということになる。でも、こう、ウマ娘たちが成長過程にあるんだから、初期状態では未熟であり、ドラマを通じて成長するところを見せるという話にはしてるのであって、トウカイテイオーの場合は特に声優の声質や演技に未熟であるというマーキングはしてるから、それを考えると最初っからこういう構成にしてると考えるべきだが、個人的にはやはり最低でも走る理由を再獲得するのは、トウカイテイオー自身の内面からという仕立てにすべきだったと思ってる。
 まぁトウカイテイオーはプロとしての覚悟が足りなかったし、彼女がウマ娘人生で好調な滑り出しだったから自分が強いと勘違いして、仲間やライバルとは自分が輝くための道具だということに結果的になっていて、そういう驕りがいざ負けてしまうと自分を追い詰めてしまうというそういう流れになってるわけで、今回の展開、なにいい話にしようとしてんだよみたいな感じを受けた。