ゲキドル#3

 あいりが不安定になって過去話に飛ぶの巻。シナリオ自体はまぁ特に目新しいものはないんだけど、個人的にはちょっと劇団の方向性を整理してあれこれ考えていたというか。なんか自分が子供のころは俳優とアイドルはそれなりに線引きができていた時代だったと思うんだが、今は器量で厳しく足切りされてるんだろうなと。昔だったら演劇というのはほとんどが社会運動と連動してることが多くて、でも今だったらそういうものとは切り離されてるんだろうなとか。過去話とはいっても、けっきょくあいりはそういう昔の社会運動の在り方とは切り離されて、昔のあいりだったらもう演技力とやらも二の次で、自己実現が基本になってる。そこには資本主義にどっぷりつかってる姿が描かれていて、まぁ枕営業もフィーを何に使うかもその範疇。でもそういう在り方に疑問も感じ、しかし演劇に足を踏み入れるのも結局は自分探しでしかなく、今、過去のファンが登場してようやく社会との接点が見えてきたという段階のように見える。ファンの背景にある社会性にまで踏み込むかどうかはわかんないが、いちおうは昔の劇団を彷彿させるような切り口で、現代の商業主義に言及してるんだろうなという感じは受けた。アリスインシアターがアジールとして機能してる*1のも、まぁそのへんいろいろ仕込んでるものがありそう。

*1:48とか坂だったら、競争から逃げたら即切りされるので