体操ザムライ#8

 新技の準備とキティ・チャンの訪問。自分を見失っているキャラが自分を取り戻すなり発見するなりは、まず主人公?が最初で、次が今回の玲になり、おそらく次はレオの番ということになるのだろう。自分の人生なのだから好きなことをやって後悔しないようにってのは、つい最近までの定番のイシューだったのだが、このコロナ禍*1で贅沢品になってしまった模様。この作品がそれを意識してるのかどうかわかんないのだが、玲がキティに触発されてやりたいことを見出すにしても、そのキティは莫大な資金力を誇示してやりたいことはなんでもやれるんだぞということを見せてきてるわけで、貧乏人にとっては残酷な現実ではある。サイノーもカネもないものはどうしたらよいのか…。割とイイ話っぽく見せているようでそのへんちゃんと釘を刺してるのはなんとも。
 キティがカラオケで歌ってた曲、どっかで聞いたことがあるなぁ、しかも2003年設定にしては随分新しい歌のようだが…とggってみたら、桃色片想いという松浦亜弥の持ち歌だったという。そしてなんで自分がこの曲を聞いたことがあったのかというのは、推し武道のEDで使われてたから。つんくの名前を見て、へぇ~、アニメ用に書き下ろししたんだと意外に思っていたのだが、実はそうではなく、ちゃんと2002年にリリースしたのを推し武道がEDでカバーしただけというのを自分がわかってなかっただけという。とはいえ、反則だよなぁ。歌詞の内容が甘々で、どう考えても萌えアニメ用みたいな作りなんだもの。というか、2002年のリリース当時を振り返ってもあの時期に自分が耳にしてた記憶がない。だからこそ推し武道EDで書き下ろし曲だと勘違いしてたわけで。まぁバブルが崩壊してアジア通貨危機も経験して日本の失われた10年がちょうど経過した頃なんだけど、あの当時の日本は今と比べて断然豊かだったということなのだろう。今だったら厳しい世相を織り込まず、単純な恋愛模様だけを詩にする曲は存在自体が許されないレベル。在日中国人といえばコンビニ店員に中国人が溢れてた頃で、割と不法就労みたいなクラスター扱いされていたけど、キティのように個人的に日本に旅行する中国人といえば、ビザを発給してもらえるのは共産党幹部とのコネがあるものばかりで、本当の富豪しか来てなかったハズなので、そのへんはちゃんと考証されてるとは思った。

*1:というか日本から中流を一掃したアベ政治が真因で、コロナ禍はただのきっかけ