新サクラ#3#4#5

 うーん、話運びの主軸は相変わらずヌルいんだけど、逆にゆっくりていねいにやってくれてるんで、そのテンプレ構成のなかにライターがなにを表現しようとしているのかを考えるのにうってつけというか、まぁあれこれ妄想しながら視聴してた。#4(と#5)で鈴木貴昭の名前が見えたんで、何の考えもなしに古いフォーマットを使って構成してるとも思われないわけで。
 #3なんかを振り返ってみると、隊長代理のさくらを差し置いて初穂が飛び出して返り討ちに遭うわけだが、正直これは組織としてダメダメなんでもうおかしくて笑いながら視聴してた。しかもそれが二度。最初はともかく、二度目はなんの改善もなく同じ過ちを繰り返しているんで、これ、現実の人間だったら二度目は躊躇ぐらいするだろうし、必殺技を出した直後の油断もフツーありえんだろと、これまた笑いながら視聴してた。で、これは確かに猪突猛進型のキャラクターの物語上の典型的な行動様式なのであって、こんなのリアリティ考えたら現実にはありえないことぐらいシナリオライターはわかってる。そのわかった上でこれを使ったというのは果たしてどういうことなんかなというのをつらつら考えていたわけだ。
 で、ふと思い出したのが日本のあり方。ちょっと前に友人と話していたことがあって、それは日本には中世しかないということ。例えばお隣の国中国なんかは、古代中国という言い方はあるが、そういや中世中国という言い方がほとんどなされない。で、やっぱり日本の中国研究でも中国には中世があった派と中世はなかった派があるらしくて、でもまぁ中世中国という言い方が一般的になされないのはやっぱりそういうことだよねという話をしてたわけだが、逆に本邦は、古代も(今現在も)近代もなくてずっと中世のあり方が続いているというお話。そこで中世とはなんぞやという厳密な規定の話をするとややこしくなるしいろいろ反例もでてくるので大雑把な把握の仕方しかしないが、その要諦は中央集権というあり方に対する対立概念、すなわちいくつかの有力な勢力による合議制とする。日本の歴史をさかのぼってみても、例えば有史で初めて出てくる天皇も、日本を強固な中央集権国家としてまとめているという記録はなくって、飛鳥時代ですら既に豪族に政権が牛耳られている姿しかない。まぁ明治政府が中央集権国家を目指して天皇の神格化を行うわけだが、大化の改新が行われて以降も政府は地方豪族の一つ一つに比べたら軍事力で圧倒はしてただろうけど、やはり日本全体を強固に支配した事実はないし、あっという間に藤原氏に好きにされてしまうし、鎌倉政権室町政権江戸政権も、特定一部の武家が支配の頂点に立ってはいても、やはり地方は割拠状態にあったわけであの徳川幕府も幕末は弱っていたとはいえ、薩長というエクスチェンジレートでは圧倒的に弱い地方勢力に倒されてしまった。それで出現した明治政府も中央集権をある程度実現していくのだが、とはいえ政府内部は長州閥や薩摩閥などの派閥の争いがあいかわらずあって戦前戦中は政府や陸軍海軍の対立は有名で、軍の中でも強烈な勢力であった陸軍ですら統制派と皇道派に分かれていがみあっていたわけであり、国民に要らぬ圧力をかけた割には滅亡戦争に突入して自滅してしまった。戦後の日本も強烈なリーダーシップでまとめられていたという事実はなく、そもそも米国の間接支配組織である自民盗ですら結党時は自由党民主党の合併だし、つい最近まで党内の派閥調整で政策が決められてきた。アベが人事を掌握して独裁に近い体制を築きはしても、結局オトモダチという一大派閥に利権を流すだけで別に中央集権的なシステムに組み替えることをしたわけではないから、経済政策の失敗や今回のコロナ騒動で統治能力が皆無であることが露呈して政権崩壊は目前に迫ってる段階。ブ※でも書いたのだが、日本を国家としてグランドデザインを描いて運用しようとしたことはあったが、結局それは実現することはなくて、日本に古代はなかったし、もちろん工業の近代化は果たせても、近代国家にはなれてない。結論日本には中世しか無かったし、依然中世であり続けてるというわけ。
 で、この作品を振り返ってみると、帝国華撃団の主力は隊長ではなくてあくまで個々の隊員であるし、今回の話で言う隊長代理のさくらが圧倒的な実力を持ってるわけでも指導力をもってるわけでもなく単なる調停役になってるし、初穂を指導するにあたっても、軍規違反だとかそんなのではなくて「だって親友でしょ」なわけだ。ありえん。まともな目的集団ならありえんわけだが、この作品あくまで和のテイストを全面に出したエンタメ。強烈なリーダーシップを持つ主人公が、時には失敗し時には迷走しながらも、それでも中央集権的に周囲を引っ張って組織を勝利なり繁栄なりに導くってスタイルをそもそも日本人であるターゲット層が好みますか?という話。日本人、上記の通りずっと中世的な社会構造の中で生きてきたし、中央集権的な国家運営で「よかった」という経験をしたことがないのは先の敗戦でもそうだし、強烈なリーダーシップを目指したアベの再登場でも、結局の所国民から搾取した富をオトモダチに流すだけで生活は苦しくなるばかりというのを今まさにこの瞬間追体験させられてる。別に権力を集中したっていいことなんてありはしないのだから、オマエが得てるその不当な特権をオレにもよこせというのが、日本の今までのあり方を経験して導かれる日本人の当然の感覚なのであって、あぁなるほど、この作品そういう日本人の感覚に寄り添ってシナリオ作りされてるんならそりゃそうだよなという気はしてる。別に隊長を中心としたハーレム構造という萌え作品にしたって構わないわけだよ。だが、隊長は物語の最初っから出番は極小だし、満を持して登場しても早速物語から放逐されてるわけで、メインは帝国華撃団のメンバーであることは明白だし、そのメンバーの関係性もほぼ並列。
 しかしなんだな、忍者のくせに隠密行動ダメダメだなとか、帝都防衛の任につくのだから陸軍管轄かと思いきや、帝国華撃団の団長は兵学校出身とか、コレどうツッコんでいいの?と思わなくもないが、そこが上記鈴木貴昭、アニメでは軍事考証で名の知られた人なんで、それを知っててワザとやってるから、オカシイというより何を考えてそういう設定にしたのか逆に聞いてみたいというか。

自転車バーテープ巻いたりあれこれ

 今日CRCに注文してた自転車用品届いた。あと別に蟻特急で頼んでいた電気毛布も届いたのだが、それはさておき気候も穏やかになってきたし、明日は雨だということなのでずっと留め置いていたバーテープを巻こうと意を決した次第。

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 一番左はCRCに注文してたシュヴァルベのone。28C のが一本2000円ほどだったから、Pulsiumに今使ってるコンチのウルトラスポーツがちびた後にコレを使おうと思って買った。コンチのUSが330㌘、これが260㌘だから軽量化できるのだ。
 そこから右は蟻特急で注文してた、バーテープの端を止めるシリコン製のゴム。届いたときは気にしてなかったのだが、これよく考えるとブレーキレバーも外さないと駄目だし、それだけでなくワイヤーも外さないと取り付けができない。ゴムだから伸びるかもと思って無理やり広げてブレーキレバーの部分を通そうとしたがレバー部分は通過できそうだったのだが、その上のいわゆるブラケットの先端部分がどうにも通りそうにないから結局諦めた。
 あと、キッチンスケールを洗った。もとは電池切れで今日100均で電池を買ったのだが、もしかして対象を乗せる皿、取り外しができるかもと思って思いつきに皿をひねってみたらハズレてラッキー。表示部分も見難かったので石鹸を使って水洗いしてみたら液晶表示がはっきり見えるようになった。なんか買い換えようと思っていた矢先で手入れができたのだが、これで買い替えでなくしばらく使い続けることができそう。


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 バーテープを巻く前に、ノグのオイベルの再取り付け。画像は取り外す前の画像なのだが、これ前に取り付けた際にブレーキ/シフトワイヤーを通していた。が、ベルをステムに近い位置につけていたために、右の画像の通り、ワイヤーが不自然に曲げられる形となっており、ハンドルを切るとブレーキが不自然にかかるようになっていたのだ。なので、ワイヤーを通さないよう再取り付けしたというワケ。


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 で、バーテープを取り付ける前にざっとワイヤーを仮止めしておく。
 で、使用したバーテープCRCWiggleで取り扱いのある安ブランドのライフライン、Superlight PU Shock Absorbing bar tape(black)。前に安売りセールで800円だか900円ぐらいで売ってたときに確保してた。今だと1200円ぐらいする。


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 まず、裏の糊の保護テープを剥がさないで、仮巻してみて長さの検討をつけてみる。そこそこ重ねていると、このように足りない感じになる。なので、バーテープがあまり重ならないように気をつけながら巻くことにした。
 で、ブラケット裏の隠しテープが入ってなかったので、画像のようにたすき掛けをした。これ、バーテープの一部を切り取ったほうが、全体としてバーテープの長さを確保できるのだがめんどくさいのでたすき掛け。


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 バーテープを引っ張りながら巻くと、ちょうどよいところで巻き終えることができた。自分昔はこの端の部分をそのままにして飾りテープを巻き、終端処理をしていたのだが今ではちゃんとハサミで斜めに切るようにしてる。
 あと、巻き方だが、裏の糊の部分がギリギリハンドルにくっつくようにしながらで、長さはちょうど足りるぐらいだった。


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 巻き終わったところ。端の処理はアセテートテープで仕上げ。製品にはちゃんと飾りテープも入っていて、ゴムのような質感で滑らない素材なのだが、手頃さを重視した。
 で、これ、バーテープを巻く前に触って気付いていたのだが、結構厚みがある。そりゃショック吸収を製品名に冠してるわけでさもありなんってところだが、実際巻いた直後にハンドルを握ってみたらあまりに太くてビックリした。自分大学時に組んだ自転車には、結構太めのクッションを嵌めていたぐらいで太めのハンドルは好みなのだが、なんか今までバーテープ無しで乗り続けて、無しの太さに慣れていたせいか、バーテープ巻いた後のモコモコ感に大いに違和感を持ってしまった。もしかしたらチネリのウィング形状ハンドルバーによく見られる、上ハン部分はバーテープを巻かずに済ますほうが良かったかもしれん。冬は寒いから金属が露出しているよりバーテープが巻いてあったほうが冷たく感じることもないとフツーは思うが、冬は冬で手袋を嵌めてしまうから実際冷たいハンドルに素手という状況はないんだよな。
 まぁしばらくこれで乗ってみることにする。