さすがに期待しすぎだったか。
物語としてのはともかく、実験作品としてのオチがなかったのは仕方がないとは思うがちょっと残念。でもなんだろ?、見てかっこいゝだとかかわいゝだとかいうデザインの良し悪しは視覚メディアだったら必須ではあるが、アニメーションとして動くことそのものにはそんなに意味はないんじゃというのを問いかけているのだったらそれなりに成功していると見て良いかも。視覚メディアでなければラヂオドラマでも構わないし、聴覚にすらこだわらないんだったら挿絵なしの文字メディアで十分だから、さすがにそこまで突き抜ける必要はない感じ。で、そうやって考えてみるとやはり人間テキストを消費してるというのは共通してあるんだなと。この作品それほどテキストを練っているとも思われないが、つまらないと感じたのであれば逆説的にやはりテキストの良し悪しを人間は評価しているというのを証明しているわけで。
そんなわけで、あたりまえのことをあたりまえと再確認したというだけの話かもしれないが、アニメがある意味発展もし行き詰まってもいる段階でふと立ち止まってこうやって考えてみるって視点は割と必要なんじゃないかなと。作品のドラマ制だとかアニメーションの質を云々する作品じゃないし、そもそも3分クッキング程度の時間消費だからそのへんのお手軽さも評価すべきかと思う。
結構面白いのは、突き詰めた先が紙芝居だとか絵本の読み聞かせに結局還元されるってところだな。ギャルゲーが所詮紙芝居だってのは大昔から言われてたことではあるが、ジャパニメーションも基本部分はそういうことでしかないってのは立脚点としてたしかに重要かもしれない。記録映像からの発展(縮小)形ではないんだね。