異世界食堂 第11話

 飛ぶたびにあんなに羽を落としていて大丈夫なのか?。
 自分の感覚ではカルパッチョというのは洋食というには新しい料理と感じている。しかもマグロなのか。やたら新鮮だとか言ってたが、マグロとか冷凍モノが一般的という感覚で、そりゃ生のマグロもありはするが高いんでねぇの?。冷凍モノだから不味いってことはなくて、解凍・調理の仕方で生と変わらない味になると思うのだが、そうだとしても冷凍モノが新鮮ってことはないだろうし。魚の場合新鮮さとは何かと言われると、死後硬直の魚体の硬さと熟成無しの淡白な味わいで、これは前回述べた発酵でアミノ酸という旨みを作り出すのとは対極のもの。とはいえ、青魚は熟成はすなわち腐敗や食中毒に直結するので、刺身は新鮮であれば新鮮であるほど望ましい。白身の魚であっても、例えば代表的な魚であるところの鯛なんかは、釣り上げてまもなく刺身にしたものを好む人もいれば、2〜3日冷蔵庫で放置して熟成したものを好む人もいるので、そのへん趣向の問題ともいえる。
 なので料理が主役であるはずの本作において今回のカルパッチョは個人的には今一。逆にキャラ同士の引継ぎという関係性のしっとりとした雰囲気は割と胸に沁みた。
 カレーパンのところを視聴していてふと思ったのだが、この作品、料理を口にしたときの説明台詞、声優にとっては朗読会に近いものがあると感じているのではなかろうか。ある意味自分の技量の見せ所。料理の説明台詞の時には他のキャラクターの横槍が入らないから尚更。キャストにヴェテラン声優が目白押しなのも納得といったところである。公式サイトの雰囲気から玄人向けっていイメーヂではあったのだが、視聴者の選別としてはうまく機能しているとは思う。