霊剣山2 第12話

 なんのかんの言ってやっぱ未練はあるんだよな。
 サブタイに新たなる旅立ちとあって、まぁそうなんだけど、具体的に何処に行くかはさっぱり。雪景色だったから、雌伏のときとかそんなのかね。
 まぁきれいに終わった感じ。修行の一環とは言いながら、結局のところ世直しの一つを提示した形になっており、こういうのは中国での社会問題になっているんかなというのが今一わからない。今回も官僚の腐敗とはいってるが、権力の腐敗と言わないあたり、あと後を託すにおいて五カ年計画四期分とか中国共産党に気兼ねの一つでもしてるんかなと思わなくもないが、そのへんなんとも。
 難しいのは日本の事情とは一つ繋がりってわけにもいかないんで、こういうテーマが日本人にとって受け入れやすいのかというところがあって難しいところ。中国の官僚の腐敗はあからさまな賄賂と直結しているようで、そのへんのイメーヂは日本人には想像しにくいとは思う。但し、権力の腐敗という意味では習近平はもともと這い上がってきた人なんで、全くしてないとまでは言わないけども自分が腐敗に大いに手を染めていればそれこそ政治的生命に関わるからメリットがないし、彼にとって利権を手中にしてやりたい放題やる動機があまりないわけで、だからこそ官僚の腐敗に対してなんらかの対策を打っているんだろうけど、日本の場合は権力が著しく腐りきっているわけで、あんまり重なり合うところはないのかもとは思う。民衆が従順で、バカでも権力者がつとまる日本と、民衆をまとめにくゝ、権力闘争が激しくて実力がなかったら即刻蹴落とされる中国では、問題に対する緊迫感そのものが違う。そのへんこのアニメというか原作自体が中国でそれなりに支持されるのはなんとなくわかるし、その状況を見て、この作品が少しでも早く日本人の目に留まるように持ってきたプロデューサなりの心意気は買いたいと思う。