ハイスクール・フリート 第11話

 もう嫌。
 ある程度ツッコませてもらう。まづ、艦長の台詞なんだが、内容を解釈すると彼女は「自分はこの難局を必ず解決できるんだけど、以前部下が危ない目にあったので、ブルっちゃって決断できません」といってる。今までは運が良かったゞけとも言っていたが、これはなぁ。
 あと、命令系統がめちゃくちゃ。学校からもブルマーからも撤退せよといわれていたが、これは普通要請ではなく命令のはず。それが最后には自艦の行動を連絡もせずに武蔵救出とか言って状況を開始してたからもうね。
 あと、艦長が始め艦橋でブルってるときに、副長が艦長を伴って移動してたが、普通あのような状況だと艦長の機能不全だか心神喪失状態だとかで、強制的に副長が艦長代行にならねばならないはず。いや、自分も別に旧軍や現自衛隊の規則に詳しいわけじゃないからそのへん信用してもらっても困るが、非常事態で判断が遅れると全滅しかねないわけで、これはありえないこと。
 前にも述べたが、この展開はシリーズ構成も脚本も考証も全員おかしいとわかってるはず。あまり軍の常識に従っても素人の共感を呼ばないから、一般人の常識に従って物語をつくりましたというレヴェルも超えてる。ブルマーが基本戦闘集団ではなく救助隊であり、そうであっても生徒の実習艦に史実艦をモデルとしたものを使ってるからにはそれなりに軍艦に興味のある層向けであるから、中途半端な設定だと批判続出だというのも当事者にはわかっているはず。そのへんガルパンがめちゃくちゃな設定なのに予想を超える大ヒットをしたというところからの二番煎じなのだろうが、物語の軸と思われる艦長の家族の切望も頗る陳腐。
 いや、誰が戦犯なのか知りたいところだけど、そりゃ成功した作品はメイキングとして関係者の記事が(さすがに全部あけっぴろげにはしないだろうけど)上がるだろうが、そうならなければ関係者談というのが公表されるはずもない。荒唐無稽さをガルパンと比較してもたいした差はないとは思うんだけど、それにしてもちょっとこれはいくらなんでも酷いといわざるを得ないぐらいの感覚は持ってる。