前回の今回でピンピンしてちゃダメでしょ。
各キャラが自分の置かれた立場を再考するの巻。視聴者にも問題を整理させるという点で構成は間違ってないんだけど、タスクとモヽカの件はねぇ。タスクは確かに爆発シーンだけでその描写がなかったからまぁ忍者の煙玉なのかなと思わなくもないけど、モヽカは自らエンブリオを縛り付けて車にもろとも轢かせてたからねぇ。12時間煮込んでたから当然アンジュとタスクのその時は既知ですよってのでガス抜きさせられてもなぁ。
サンライズだからといって別に富野の影響下になけりゃいけないってこともないんだけど、この作品は割とガンダムっぽくて女の強さを描くのかと思ったら、愚かさもまた戯画的に提示するので興味深く視聴しているのだが、どうにも溜めが足りなくてもったいない感じ。自分はずっとアンジュを強い女として描写されていると思っていたんだけど、おそらくアンジュには物語上性別が無い、というより両方の性を持っているという形のように思える。今回の行為がタスク×アンジュでなくアンジュ×タスクであった。そしてこの物語は男が不在。断定は避けたいが、エンブリオは神という設定だからもともと性別がなく、タスクはアンジュが自立するためのオナホール(張方)*1だろうし、それぞれが志向している理想の世界の媒介者でしかない。
今回マナが云々の説明があったが、まぁそのへん粗はあってもぬかりはないのかな。結局他国の富を収奪して今の日本人は便利な生活をしている…ということのメタファーになっているので、ドラゴンというのは、日本が他国から収奪しているという現実を目の当たりにすること→マナが干渉を受ける、即ち、日本の行っている悪辣さに驚いて自分達の便利な生活がどういう犠牲によって得られたものかに衝撃を受けて反省する…とかそんなのに対応してるんかなと思わなくもない。エンブリオが新しい世界に作り直す際にマナシステムを止めたのも、自民盗が日本国民を本格的に収奪の対象とする…ということにも一致するし、そのへんよな。
やっぱこの作品ってオッサンが欲望の赴くまゝ、コードギリギリにて放談するってスタイルのようで、そのへんのフィーリングはなかなかにして楽しめる。