神様はじめました 第3話

 こりゃかなり戯画的だな。
 前回の次号予告の通り、近くの神様が奈々生に縁結びを頼みに来る話。10年も前のことなので、機の長い話だなと。でもかなり羨ましいぞ。
 人間との恋は禁忌だから結ばれぬといゝながら、それでも言霊縛りではなく奈々生にアドヴァイスを与える巴衛の真意を探るのが楽しい。ここらへんラヴコメで、いわゆる物語というか民話の範疇を超えている。もしかすると今後の展開としてそのようになるのかもしれないが、普通禁忌を犯して何か成就するというのはほとんど無いような気がする。人魚姫のように何か代償を払う羽目になるというのでもなさそうだし。あと、巴衛が術をかけたらしいが、そのときの約束「妖術を使うと正体がバれる」というのも、民話のテンプレ。これも普通は約束を破って台無しになる民話がほとんど。おそらくそういうパターンにのっとらずにコメディにしちゃうんだろうけど、さてはて今後も出番があるのだろうか?。近場に住んでいるようだから、再登場しそうではあるが。
 なにより奈々生が神様としての業務にやる気を見せて…という流れ。これが大きな貸しになるはずで、なんかあったときなどの協力者を得たということでいゝのかな。今回はうまくいったようだけど、これまたおそらくうまくいかなくて…という展開はありそうなんで、なるほどこれはよくキャラが動くわと感心した次第。ちょっと昭和の漫画のテイストも感じられて懐かしいようなそうでないような。