神様はじめました◎ 第1話

 そうだった、こういう作りだよ。
 実は前期でおなかいっぱいって感じだったのだけども、手軽に選べるということでコレ。恋愛要素が強くなってのヒキだったので、もう遠慮なしに殺し文句を入れてくるし、容赦ない。でもよく考えたら、これって、腐った方々へのおもてなしなんじゃなくて、正真正銘少女マンガの王道なんだよな。女側が勝手な理想で突っ走って、男が尻拭いをして、さらにその女の理想が、なんの根拠もなく実現してしまうというドリーム展開がこの第1話で繰り広げられたのに草生える。奈々生の巴衛に対する下心が、巴衛が御影に会いたいという願望をかなえるという人助けにすり替えられて、その目的のために彼女の行動すべてが正当化されるという。いちおうキャラの行動や想いが記号化されて、それが物語としてはうまくまとまっているだけに、ぱっと見にはよく整っているんだけど、ちょっと現実離れしている。が、逆に現実とかけ離れているからこそ理想が理想として輝くってのはうまいところだとは思う。いちおうヒロインだから奈々生を美形に描いているが、容姿がどうあれ、世の女性がこのようなお花畑脳であるのなら、それはそれで捨てたもんじゃないなと男にも思わせるし、女にも自己同一化させるので、そのへんやはり大地監督ならではってところだろうか。原作もそういう素地があるんだろうと思うんだけど。