ジョジョの奇妙な冒険 第26話

 カーズを太陽に突っ込ますとか思ったんだけど。
 死ぬことも出来ないという罰を与えるためだったのか。まぁ第3部があるだろうから無敵となったカーズは退場させられるだろうし、スージーQとの絡みがあるからくっつくまでジョジョが死ぬことはないだろうとは思ってたが、無意識の行動とはね。
 うーん、物語としてはおそらく前回までに終わってたと思うんだが、今回感心したのはカーズのいた一族のこと。夜しか生きられないが能力が高く、生存確率が高いから子供が少なく個体数も少ない。で、争うことなく平和に暮らしていたというところだわな。これは持続的な発展というのに示唆を与えているような気がしないでもない。で、カーズは欲に駆られてより多くの生き物を犠牲にして自分の全能感を満たす行動にでるのだ。それは当然周囲に害悪を撒き散らすことになる。まぁ現代人のあり方そのものだわな。特に現代の政官財あたりの振舞いを見ればこれはなるほどゝ思わざるを得ない。単に究極生物を倒すカタルシスを視聴者に与えるだけだったら、カーズの履歴を問う必要もないわけで、偽まる氏が関与していることを考えると、(もちろん原作自体がそうなっているんだろうが)おそらくこっちのほうが本題なんだろうなと思わせる。石仮面の由来がわかったわけで、これはまぁやはり権力への道筋っていう意味でのなんらかのメタファーなのかな。
 そういうことを考えると、まぁ自分は第2部は断片的にしか見ておらず、通してチェックしたのはこのアニメ視聴で初めてなんだが、第1部に引き続いてこの第2部もやはり物語としてよく出来ていると感じた。いろんなイロモノ的なガジェットは要するに演出でしかなく、展開も単調ではあるんだが、人間ドラマや背景の上澄みを掬ってみると、単純ではあるがなるほどゝ思わせるものがあった。エピローグも含めて見てみると、ジョジョ側のキャラは人間的な輝きが確かにあって、それがやはり我欲との葛藤に打ち勝つって要素が込められているんだよね。
 評価はちょっと難しくて、この最終回を見るまでおもろ止まりかなと決めてたんだけど、こうやって振り返ってみるとおもろ+かなと思わなくもない。厳し目につければおもろだし、甘めにつけるとおもろ+、判断に迷うが、わざわざ古い作品を発掘してアニメ化までこぎつけた偽まる氏の思いを考えると+によった方向かなと思わなくもない。
 まぁもう4月から次期があるってのがわかっているんだが、やはり〆を見ると続編ありの作りになってるね。で、第1部の続きからですか…。てっきりケリがついていたかと思ってましたが。