ソルビアンカ1

 昨日恩田尚之で述べたソルビアンカ、ようつべにあったので視聴。荒っぽい。荒っぽすぎる。1990年の作品ということで、もうかれこれ四半世紀前のアニメだ。バブル真っ盛りの頃の作品で、帝国主義に痛めつけられる弱者が反逆って構造にリアリティが感じられない。お宝を目指す海賊が思慮深くなくって人情に流されるとこなんぞ、主人公達にポリシーが感じられなくて、もう行き当たりばったりなんだよな。ストーリーが滅茶苦茶でもあの当時はそういやOVAということで人気取りが出来た時代だワナ。やはり昔のこういうのを見ちゃうといかに今のアニメのストーリー構成が成熟してきたのかよくわかる。
 しかし、アレだよ、このアニメの見所はそんなトコじゃないんだよね。やっぱギミック。海賊船ソルビアンカ号のシステム・内装など、こういうのは当時のセンスもありはするが、今も色褪せていないところが満載。コスチューム見ても古臭くないしな。
 さて、個人的に目に付いたのはゲストキャラであるリムの声アテ、@浪川大輔だった。もう子役そのものゝ発声。しかも子役の台詞が当時の雰囲気を感じさせる。今だと大人と子供の会話にストレスを感じさせないような脚本にしちゃうから、むしろリアリティは昔のほうがあったりするんじゃないかと思われる。若い高山みなみとか佐久間レイだとかなんともね。
 キャラの姿勢や表情付けがまた凝ってる。昔はセル画が手描きだったから枚数稼げなくって、それでもちょっとした仕草を表現しようとしているのがわかる。今のほうが絵は綺麗だけど、この作品の表情付けは人間が動物であるってことを感じさせる。なんのかんのいってスタッフがバランスを欠きながらも気合入れて作ってるのがよくわかる。
 ソルビアンカシリーズはあと2と、それらのシリーズとは別の「太陽の船」シリーズがある。その太陽の船のほうはどうやらバンダイが版権処理に気を遣っているらしくb-chで1話しか見れない。まいっか。で、このあと2を見るつもり。