夏目友人帳 肆 第11話

corydalis2012-03-18

 調理中に火を止めると、油を吸っちゃうよ。
 でもまぁ貴志のたゞならぬ雰囲気に、場を整えたんだろうけど。藤原夫妻もいやに礼儀正しいというか。そんな場所だからこそ夏目も落ち着いているんだろう。
 いや、なんか面食らったな。こゝで夏目の個人的事情に立ち入るとは。どうやら次は夏目の両親が住んでいた旧宅訪問って流れのようだから、このまゝ最終回まで夏目の事情で突っ走るんだろうか?。
 しかしレイコの子供は男の子だったらしい。髪の色の薄さから判断するとだけど。となれば、あの旧宅はレイコから息子に受け継がれたものと考えるのが自然だよな。管理費がゝゝると言っても、夏目がひとり立ちするときには、藤原家を去るだろうから、家は持ってた方がよさそうな気がするな。
 夏目が忘れるべきと思い込んでいたのを、いや本当は忘れたくないと思っていたのはもう指摘するまでも無いが、それにしてもニャンコ先生の使い方が上手いな。田沼に両親の写真を無くしたと告げるのも、先生が他人なら個人的な事情に余計な立ち入りはしないという考えになるだろうから普通はしないような気がしないでもない。そもそも夏目が大事な写真を持って出るってのが御都合主義のような気がしないでもないが、そうでないとドラマにならないしな。西村を脅かした直後、友人達と一緒になって笑うとか、多軌に見つからないよう田沼の背後に隠れたのに顔を出すとか先生の芸が細かい。でもまぁ夏目を見守る表情が一番物語っているけど。
 しかしなんだろうな、夏目が先に進むためには過去を乗り越えなきゃならないだろうし、そのために視聴者に対して過去を示して周囲の理解を示してってのはわかるんだが、そっとしといてやれよという気持ちもあって、何か居心地が悪い。もちろん今まで謎とされてきた過去を見たくないわけでもないし、夏目が周囲の繋がりをもとに理解されていくのは微笑ましくも思うんだが。が、なんていうのかね、対妖怪での夏目の活躍を通じて彼は一般人以上に居場所なり存在意義を獲得していると思うし、それを通じて成長していけば済む話だとも思うんで、傷をえぐるようなことをしなくても…とも思ってしまうのだ。