バカとテストと召喚獣にっ! 第10話

 それでも明久は「好き」と明言しないんだな。
 まぁあの状況でそうじゃないと判断する人間がいるとも思えないが。で、結局のところ美波に振り回されただけジャンと言えばそうなんじゃないかな。で、今気付いたんだけど、この作品ってバカと銘打っていながら、男礼讃の物語なんだな。こういう娯楽テキスト作品って、男がいろいろバカやってゝも、女がしっかり受け止めるとか、我慢して耐えて支えているものなんて女礼讃のものがあったりするんだけど、よくよく考えてみればこれは逆の構造になってる。原作第1巻も読んだし、アニメ第1期を視聴している身からすると、この作品って例えば明久が瑞希のためを思って…という動機が底流にあるわけじゃんか?。で、支えられる女が、たゞ守られるだけの存在にもなっていなくって、男女関係なくキャラが光っているのが特徴になっている。いや、世界観的には若干女が優勢ってところか。でもバカではあっても人間的に強いというのは男のほうであるというスタンス。
 第1期がどちらかというと瑞希寄りのお話だったのが、第2期は美波寄りの話になってるな。というかむしろ瑞希は今期脇役に転落ってところか。美波を引き立たせるためであるのと、ドロドロの三角関係にしないという目的のためには仕方のないところなんだけど、美波は嫉妬してよくって、瑞希の嫉妬は描かないってのもちょっともどかしいところなんだよな。どうも明久と瑞希は小学生以来の因縁があるらしくって、それがまだアニメではしめされていないんだけど、美波は高校入学以来のつきあいなので、そこらへんの対比が見たいところではある。
 しかし、キャラに言われるまでもなく、全体が直球勝負だったよな。もうサブタイからしてそうだろうというのはわかるのだが、こっ恥ずかしくとも胸が熱くなる。明久が美波をどう思っているのか、交渉当時では省略されていた部分を頭に入れた上で二度見すると結構面白かったりする。はゝぁなるほどゝと感心しながら視聴できる部分と、ちょっと破綻してるんじゃない?と思う部分の2つがあって、だからダメだというわけじゃないんだけど、スクリプトの妙みたいな部分を感じてしまった。清水美晴@竹達彩奈の真剣声にはちょっと違和感があったのだけれど、自分的には合宿回よりはこのエピのほうが出来がいゝと感じるな。