花咲くいろは 第1話

 なるほど朝の連続テレビ小説なわけだ。
 ちょっと迷ってこの作品を視聴することに。「日常」とかシュタゲも候補にあったんだけど、こういうドラマのほうが感想が書きやすそうだと。でもこの第1話を視聴した限り、物語として完成度が高いのである意味書くことが無い。
 さて、んHKの朝の連続テレビ小説なんだが、テーマは一貫していて「女の自立」だ。朝の6時や7時台は労働者が出勤前の情報をチェックするためにニュースになっており、朝の連続テレビ小説は旦那を送り出した嫁がのんびりするための枠だったりする。しかしなんだね、女の自立とはいえ、今や夫婦共働きが多くなっていると思うのだが、そうなると、こういう枠は専業主婦向けということになるわけなんだが、専業主婦に向かって自立を説くってのは、なんの嫌味かと思うわねぇ。朝の連続テレビ小説が始まった頃は確かに女性の社会進出がそんなに一般的でなかった時代だったんだが、今も続ける理由がわかんないな。絶大的な人気を誇った「おしん」の後、人気は下降線らしいのだが、正直'90年代に至って、男女共同参画社会をめざして、その実女性の労働化が進んだ後になっては、もう女性の自立を説くという役割は終えたと思うんだがね。男が社会で味わっていた理不尽を女も味わうことになり、男女共同参画社会がそんなにいゝものでもないってことを嫌でも思い知ることになったと思うんだが、それでも共働きでないと生活しにくい現状があって、庶民はアップアップだろ。働いている女は朝の連続テレビ小説なんて視聴する機会がないし、そうなると今だに専業主婦向けに労働化圧力をかけ続けるというミスリードにしかなってないよね…と思うがどうか。いや、もう今ではほとんど視聴していないし、たまたま出先で目にするぐらいなんで、最近のがどうなのかわかっていないんだが。
 で、この第1話を視聴した感じ、詰め込んでいるなぁとは感じたものゝ、緒花の旅館での立ち位置を確保するまでよく描写できていて飽きなかったなぁ。絵的にも音的にもよくできていて、シーンで言えば街に灯りがともるとことか、ビンタのところとか、渾身の表現だと思ったよ。粗を感じない事は無いんだけど、必要なことを必要なだけやっているので、問題とも思わない。たゞ物語に流されるだけでなく、視聴者に考える間をあたえているようで、そういうテンポというかリズム感もいゝんだろうなと感じた。
 うーん、ホント内容について言及することが無いなぁ。スタッフが言いたい事は見ればわかるじゃんってことで。