咲-Saki- 第5話

 まるごとはだけている寸前までいっている片岡の胸が、何度か行き過ぎてしまっている件について。
 温泉でテコ入れってのは、やはり合宿をする必然性に目を向けさせないための方便なのかと。でもそれなりに合宿をする理由ってのが用意されてたな。まぁ日常性からの遮断と特異環境への慣れだけでも合宿の意味がないわけではないけどな。高校生あたりだと意味なんてどうでもよくて合宿をやってみたいってのは別に責められるものでもないよな。
 しかし、部長の竹井の心境を考えると、なかなか感慨深いものがある。別に個人戦で大会に出てはいたんだろうけど、ほぼ0から部の再建(というか創建にほとんど近い)を試みて、ようやく部としての体裁が取れ、しかも(もしかすると)全国大会に出ることが出来るかもってところまで漕ぎつけるってのは、しみじみと思うものがあるだろう。
 すでに組織としての形ができていて、しかも勢いが既にあって、その中に一員として入るってのも悪くないんだけど、自分の手で一から作り上げた組織ってのは何気に愛着があるわけだよ。完成したいい組織だと、こうなんていうのかな、面白みはあってやりがいもあるんだろうけど、どうも“自分の”もしくは“自分たちの”って意識がそれほどでもなくって、なんとなく腰が据わらない感じがしたりしないか?。竹井の物言い一つ聞いても、他者に無理をさせるってところがほとんど感じられず、なんに対しても大切に扱っているって感じがするんだよね。ワシ、こういうの好きなんだよ。
 で、次回から大会らしい。早めに突入するのは正しい判断。