アタックNo.1 第71話 身がわりセッター

 変質者の件は本命が来たということで。
 三条のいる神奈川女子高校との対戦は、結構盛り上がるのだが、データ取りの男の話と平行していたため、なんだか感動をぶち切られるような印象。で、勝利の原動力はみどり。練習どおりのところにトスが来ないから調子が出ず、同じく不調の真木村の正常化を願うのみというのは、半ば本郷と似たような対処法ではあるのだが、経験が違うわな。で、本郷に呼ばれて悟るというのがひたすら美しい。本郷も怒鳴りつけたりとかしなかったのだろう。みどりが柔軟性を獲得し、キャプテンとしての能力を向上させるという流れもよく出来ていたと思う。
 しかし、やっぱ本郷の言動も、今までどおりといっちゃぁなんだが、ミスリードだわな。大沼が抜けたを埋めるのは真木村しかいないという流れだったので、あそこで真木村を下げたところで適当な人材が居るわけでもなく、下げなくても真木村の自信をなくさせるようなことも厳禁なのは理に適っている。この時点での富士見学園高の状態を考えると、本郷の対処法以外には正解はほとんど無いはずなのに、清水をウロウロさせたり、本郷にダラダラ汗をかゝせたりと、小細工が微笑ましいといっちゃぁそうなんだが。バレー観戦を続けると、セッター交代の場面なんてほとんど見かけないと思うのだが、まぁなかなかそうバレーの試合を数見ることもないわけで。
 せっかく仲良くなった他校生徒達が早くもただの引き立て役にグレードダウン。確かに友達の輪が広がりすぎていちいちクローズアップしていられないのだろうけど、ちょっともったいない。方針としては新しい仲間との勝負を優先といったところなのだろう。既に仲良し関係が確立してしまうと、あとは馴れ合いだけになったりするので、やっぱ調伏形式の連続のほうが正しいのかな。