で、裁判員制度マンセーがお題。今年の1月28日にやっていたらしくて、そういや聞いたかなと思って今調べたら、どうやら聞いていたっぽい。しかし、今日は仕事の都合で最初から最後まで通して聞けたのだが、なんかすごく嫌悪感を催してしまった。どうも前回は上の空で聞いていたような感じである。
基本リスナーからの問いにゲスト(脚本家…中園健司、青山学院大学大学院教授…新倉修)が一つ一つ答えていくという形なのだが、よく聞いて見ると、すごく質問を馬鹿にしたような態度だった。極めつけは「ゲストは結局裁判員制度に賛成なのか、反対なのか?」という質問にのらりくらりして、態度を明らかにしなかったことだ。結論としては「だって決まってしまったもん、今更しょうがないじゃねぇか、つべこべ言わずに従え!」というもの。世界中で陪審制がとられているから日本も早く取り入れろと言わんばかりの口調。で、世界って言っていても、口にする国は欧米だけなんですが…。
まぁ今まで不当判決を行う裁判官が叩かれていたのを苦々しく思っていたらしく、「人を裁く重責を、国民も背負え」と言っているかのようだった。オレたちが苦しんだからオマエも苦しめって論法。
裁判員制度の問題点は前にも言ったと思うんだけど、そもそも必要に駆られてでてきたものではなく、アメリカからの年次改革要望書に従って、ヤラセのTMで決められたということが一つ。まぁ他にも、
- 今までより買収がしやすいこと。アル・カポネが陪審員を全員買収して無罪になろうとしたのはあまりに有名。
- 無作為といいながら、実は特権階級に都合のよい人物を選別できる。
- もちろん、政府に都合のよい方向に判決や世論を誘導できる。
- 以上のような不正行為を行っても、「国民」が裁判に関わったという形を取れるので、不当判決という謗りを免れやすい。
- 裁判官は実質裁判員のアドヴァイザーという立場に留まれるため、法律の厳密な解釈が出来なくともよい。言い換えればバカでも裁判官になれる。司法試験を簡単にして特権階級に都合のよい慶応大学生の合格率を不正に上げていたのは以前も書いた。
- 裁判が特権階級に有利に早く終わるので、高額な弁護団を長期雇わなくても済む。どうせ貧乏人は最初っから高額な弁護人を雇えないので、特権階級に有利に働く。
もうなんつーかね。どうせ裁判制度なんて国民の税金で賄うわけで、特権階級が裁く側になるコストを今までより安くして、かつ実際の裁判に国民が参加するというコストを払うわけで、実質国民負担だけ増えて、特権階級はウハウハという制度だ。何かいいことが一つでもあるのか?と言われれば、可能性としてなくはないんだけど、実現が極端に難しいものばかりで、実質無いと言わざるを得ない。
高校野球の延長に対応した埋め草なんだろうが、この放送を聞いてダまされる人が増えるんだろうなと思うと、暗澹たる気持ちでいっぱいになった。映画の話にしても12人の怒れる男の話はするけど、アンタッチャブルの話は絶対にしないもんな。