貿易の永続性?。

 で、今日仕事中ぼんやり考えていたのが、人口爆発中の世界の現状を考えると果たして貿易なんていつまでやっていけるのか?、で、なんで他国に干渉してまで欧米は強欲なんだろう?という2つの疑問だ。
 自分は根本的に貿易が悪だなんて思っていないのではあるが、でもこれからこのまゝ人口が増え続けてくれば鉱物・エネルギー資源はおろか、食料まで国が存続していくための戦略物資、いや今もそうなんだが、になって行く。そうなると、最終的にはどの国も何かの物資が欠乏するような状態になってしまい、その足りないものを確保するためにどうしても他国から強制的に奪うという状況に陥る。自分が小学生の時にも持てる国持たざる国なんてのが昔から言われていたよなんてのを目にしていたが、あの当時ですら、国内を開発、もしくは植民地を分捕ってくればなんとかなった時代だ。それがもう開発しようにも植民地を得ようとも地球上にそのような場所は存在しなくなっている可能性が大きい。
 で、そうなって、持てる国・持たざる国が確定したところで、その状況下での貿易ってどうなるの?と考えると、いや、持てる国が持たざる国に資源や商品を売ったところで得られるものにもうメリットはなにも無いという状態になる。だって、モノを持っている国がモノを持たざる国に売って、その持たざる国の通貨をもらってだよ、なんの得があるって言うんだ?ってことだ。持たざる国の通貨には何の価値も無いんだよ。その持てる国が仮に価値のある通貨を得ても、今までは持てる国の国民はその得た通貨で楽な仕事・楽な生活ができたのではあるが、今や得た通貨は特権階級が独り占めして、国民は楽な生活はおろか、仕事すらないという状況になるわけだ。で、特権階級がその通貨を溜め込んでどうするの?といったところで、別に彼ら特権階級は自国の国民に対してカネを使わずに奪っているわけだから、国民のために使うことも無いだろう。たぶん特権階級が「奪う」ことによって得ている怨嗟から身を守る、贅沢をする以外にすることは無いと思うんだが、まぁそれをしたところで余計に恨みを買うだけだよな。
 まぁそれはともかく、そうなるともはや国民を食わすための、国を発展させるための、そしてそれを維持していくための貿易って側面は失われてしまう。というか飽和していない現状でも、ゝうそうなっているか。そうなってしまうと、特に輸出にメリットがなくなってしまう。本当に相互相補的な関係で無いと貿易は起こらなくなってしまい、貧乏な国は相手国になんら与えるメリットがないとなると貿易すらしてもらえなくなってしまうわけだ。そうなると本当に自国内のことは自国でやっていかなくてはならなくなる。日本なんてその持たざる国の最たるものだと思う。今まではまだ加工貿易で喰っていけていたが、産業の空洞化を経てもう大量生産品では中韓などの新興国に負け、最先端技術では合衆国はおろか韓国にすら抜かれつゝある。日本がこのまゝ愚かな政官財の特権階級が舵取りをすれば産業が壊滅するだけでなく搾取されて国民が追い詰められるし、教育もモンペが強権を持っている状況では人材の育成もまゝならない。特権階級の子弟はまだ学力も高いが、本来自分の力で生きていくべき低学力層が勉強もせず学校に文句ばっか言ってるからな。まぁ終わっているよな。
 で、持てる国も持たざる国も、ゝう銀の匙を咥えて生まれてくるのでない限り、国は喰わせてくれないんだから、自国内だろうと他国であろうと食い扶持を争って生きていくしかない、しかないんだけど、国家間の交易にブレーキがかゝるという状況になると物資だけの移動がストップするだけでなく、労働力の移動もストップという状況になる可能性が高い。そうなると自国内の労働者の賃金が徹底的に切り詰められて特権階級の燃料として使い捨てられる可能性が高い。貧困大国アメリカⅡp156以下の章は刑務所ビジネスについて書かれており、貧乏人は徹底的に追い詰められ、刑務所に行ってその中で安くこき使われているのがわかる。新興国の労働者でもレヴェルの高いのは単純労働には来なくなるわけで、じゃぁ程度の低い労働者をわざわざコストをかけて連れてくるか?という話になるんだろう。
 自国の国民から奪って追い詰め、文句も言えない下層民にしてしまって新興国の低廉労働者より安くこき使う。あいつは犯罪者なんだからというレッテルを貼ってしまえば国民どうしでいがみあってくれるし、犯罪者なんだから罰として低賃金でもあたりまえだということになる。
 なぁに国民を追い詰めるのは簡単だ。重税を課し、徹底的に国民からカネを奪う。もちろん高所得者は減税だ。贅沢な生活を夢見させて貧乏にも耐性を無くさせ、消費生活を満喫させるのだ。そのために生活に本当に必要なものは何かなんて考えさせてはならない。そのためには考える力を失わせる必要があり、公教育を衰退させる。当然モンペは推奨だ。自立のために厳しいことを言う教師は親や生徒のクレームですぐクビにするよう法整備をする。医療にもカネがかゝるようにする。なにせ一番大事なのは命そのものであり、健康である。それにカネがゝゝるように医療費も高く、健康保険も掛け金を高くしておく。そうやって国民から奪ったカネは特権階級に流れるようにしておけばよい。文句はそういう制度にした特権階級に向くのではなく、医者に向くようにさせる。そのためのモンペ推奨だ。医療・教育費はいくら高くったってよい。特権階級は国民から奪ったカネを使えばよいだけの話だ。健康・知識を切望する貧乏人には医療・教育費を吊り上げれば吊り上げるだけ必死にしがみつく。そうやって追い詰めて奪うだけ奪って最后切り捨てればよいだけの話だ。特権階級やそれを守る軍や警察に歯向かってもらっては困るが、教師や医師に歯向かうのは貧乏人同士がいがみ合って特権階級への憎しみが逸れるから大オッケーだろう。合衆国だけでなく、もう日本も既にそうなっている。
 特権階級とそうでないものゝ間に壁を作り、貧乏人は徹底的に追い落とし、安くこき使う。そうなってしまえば他国がどうだの言ってられなくなると思うがな。特権階級は奪ったカネでなんでも買えるが、貧乏人は自国で調達したものにしろ海外から安く買い叩いたものであろうと、特権階級のおこぼれを巡って国内での壮絶な奪い合いをするわけだ。国家間での貿易が衰退するだろうし交易品に関係なく少ない物資を下層民同士奪い合いっている未来予想図が目に浮かぶ。